更年期の症状【関節痛・しびれ】

関節の痛みやしびれを感じると年齢のせいだと諦めていませんか?

実はその痛みはエストロゲンの低下が関係しているかもしれません。

細かい作業で手を使う家事や、最近は仕事でパソコン作業をされる方も増え、女性は手を酷使しがちです。しびれや関節痛は生活の質を低下させ厄介なものです。

目次

更年期の関節痛・しびれの原因

更年期の関節痛・しびれにはさまざまな原因があります

①女性ホルモンの影響

年齢と共に減少するエストロゲンには、関節や腱の周りにある滑膜という組織や関節の柔軟性を維持する働きがあります。

さらにエストロゲンの低下は神経を圧迫しやすくし、しびれが起こりやすくなります。

②変形性関節症

関節周囲の疼痛、腫脹、引っ掛かり感、違和感などがあります。使いすぎや体重負荷、外傷を契機に軟骨磨耗が起こり、進行して発症します。痛みや腫れ、起床時や動かずにいた後に生じて30分以内に治まるこわばりなどがあります。

③腱鞘炎(ドケルバン病)

親指を伸ばす筋肉と、親指を開く筋肉が通る腱鞘に生じる炎症です。腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の親指側が痛み、腫れます。親指を広げたり動かしたりすると、この場所に強い疼痛が走ります。

④関節リウマチ

主に関節が炎症を起こし、重症化すると骨などが破壊され、関節機能を損なってしまう疾患です。発症部は全身の関節で、特に指(第二関節、第三関節)や手首、足などに起こりやすく、関節の炎症が血管などを介し全身に広がることもあることから、膠原病(こうげんびょう)の一種とも考えられています。

手の指は91%、足の指は43%の確率で症状が現れ、右半身の症状が出ると左半身の同じ箇所の関節にも症状が認められます。

⑤ばね指

腱鞘炎を放置していると次第に腱の動きがスムーズでなくなり、指の付け根に痛み、腫れ、熱感が生じます。 朝方に症状が強く、日中は使っていると症状が軽減することもあります。

進行すると、指の曲げ伸ばしの際に曲がったまま動かない、手の平にしこりのような盛り上がりがある、曲げて伸ばす際に引っかかりが生じるなどの「ばね現象」が生じて“ばね指”となり、さらに悪化すると指が動かない状態になります。

⑥手根管症候群

初期には人差し指、中指がしびれ、痛みがでますが、最終的には親指からくすり指の親指側の3本半の指がしびれます。急性期には、このしびれや痛みが明け方に強くなり、目を覚ますと手がしびれて痛みます。

手を振ったり、指を曲げ伸ばしするとしびれ、痛みは楽になります。手のこわばり感もあります。

ひどくなると親指の付け根(母指球)がやせて親指と人差し指できれいな丸(OKサイン)が取れず、細かいものがつまめなくなります

特発性が多く、妊娠・出産期や更年期の女性が多く生じるのが特徴です。

更年期の関節痛・しびれは我慢しないで

手指のしびれは他の病気が隠れている事もあります。しびれ以外に麻痺・ろれつが回らないなどの症状が見られたら、すぐに医療機関を受診してください。

また糖尿病が進行すると、神経障害によって手足がしびれることもあります。

痛みを我慢していると、睡眠環境の悪化や生活の質も低下しがちです。我慢せずに、まずは受診し、適切な治療を受けてください。

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