更年期の症状【尿漏れ】

「トイレに間に合わない」「くしゃみや咳で漏れる」といった尿の悩みを抱える更年期の女性は少なくありません。

尿のトラブルと女性ホルモンは深く関係しているからです。

今回は更年期の尿漏れについて学んでいきましょう。

目次

更年期に多い尿漏れ

更年期女性に多く見られる尿漏れは次の3タイプです。

①腹圧性尿失禁

更年期世代に増えてくるのが「腹圧性尿失禁」です。

くしゃみや咳、重いものを持ち上げた時などお腹に力が入った時にもれてしまうものをさします。

➁切迫性尿失禁

急に尿意を感じて、トイレまで我慢できずもれてしまうのが「切迫性尿失禁」です。

➂混合性尿失禁

腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁、両方の症状がある状態を「混合性尿失禁」といいます。

尿漏れが起こりやすい理由

もともと尿道の長さや位置の影響といった理由から、女性は男性より尿漏れが起きやすいという身体的な特徴があります。

さらに更年期には女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが急激に低下することで、筋肉量が減少します。膀胱や尿道を支えている骨盤底筋群という筋肉もゆるみ、尿漏れが起こりやすくなると考えられています。

またエストロゲンが減少する閉経後は、おりものも減っていきます。おりものが減るとバリア機能が低下して膀胱炎を起こしやすくなります。こうした感染や炎症が尿漏れを引き起こしているパターンも更年期には増えていきます。

尿漏れの対策

予防や軽い尿漏れには、骨盤底筋群を鍛える体操が有効であると言われています。

簡単骨盤底筋エクササイズ
  • 椅子に浅く腰かけて、背筋を伸ばす
  • 太ももの間にペットボトルや水筒を挟む
  • そのまま尿道口・膣・肛門の順番(前から)で締めて、反対の順番(後ろから)で緩めるを繰り返す
    (難しい場合は、頭で順番をイメージしながら、全体を締めたり緩めたりでもOK)

また日常生活の動作でも注意を払いましょう。

  • 重いものを持ち上げない
  • 便秘の改善して排便時にいきまない
  • デリケートゾーンを清潔に保つ
  • 適正体重をキープする

なかなか相談しにくい尿漏れの悩みですが、最近では女性泌尿器科(ウロギネ科)など専門の医療機関も増えてきています。

症状があれば早めに相談してみましょう。

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