男性の更年期【男性更年期障害の診断・治療】
男性更年期障害かもしれないと思った時に、どの病院を受診して、どのような検査や治療を受けるのかを学んでいきましょう。
男性更年期障害は何科を受診?
女性の更年期障害は婦人科を受診するのが一般的ですが、男性の場合は何科を受診すれば良いのでしょうか。
一般的には泌尿器科が窓口となります。その中でも専門の医師に相談できれば、スムーズに治療まで受けられるでしょう。日本メンズヘルス医学会のホームページにテストステロン治療認定医が掲載されています。参考にしてみてください。
もし近くに見つからない、心理的なハードルが高いという場合は、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。
検査と診断
加齢に伴うテストステロン低下の程度は個人差があります。また加齢だけでなく、ストレスの影響を強く受けます。
まずは症状の原因となる病気の可能性があるか診察を受け、問題がなければ、ホルモンの値を測定します。
テストステロンの値のみでなく、日常生活への影響などを考えて治療を進めていきます。
①血液検査
- TT(総テストステロン)250ng/dl 未満
または
- TT(総テストステロン)250ng/dl 以上
- FT(遊離テストステロン)7.5pg/ml 未満
まずはTTを測定し、補助診断基準としてFTを測定します。
テストステロンの分泌は午前9時頃にピークを迎え夜にかけて低下するため、午前7~11時の間に空腹で採血することが望ましいと言われています。
②AMSスコア
自己記入式で17個の質問に答えます。
質問の内容は心理的、身体的、性機能的に分類されています。各質問の回答を5段階評価を総計します。
- 26以下 正常
- 27~36 軽度
- 37~49 中等度
- 50以上 重症
主な治療
①男性ホルモン補充療法
方法:経口剤、注射剤、皮膚吸収剤がありますが、日本では注射のみが保険適応となっています。
受診間隔:通常2週間おき。2~3カ月の継続治療にて効果を判定して、効果があるようなら継続。
治療を受けられない人:子供を作る予定の人(治療を終えれば問題ない)、前立腺癌・乳癌、高度排尿障害の前立腺肥大症の人
②漢方療法
ホルモン補充療法を受けられない人や効果を感じられない人に用いられます。
テストステロンの上昇を目的にするのではなく、自覚症状の改善を目的に処方されます。
- 柴胡加竜骨牡蛎湯
- 八味地黄丸
- 補中益気湯
- 抑肝散 など
そのほか食事や運動、睡眠といった生活習慣の改善も並行して行われます。
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