更年期の症状【吐き気・胃もたれ・胸やけ】

更年期世代の女性で「何となく胃の調子が悪い」と感じる方がいるかもしれません。年齢のせいだと思ってしまいがちですが、実は、胃の働きにも更年期の女性ホルモン変動が関係しています。

そのしくみと対策について今回は学んでいきましょう。

胃の働きと更年期の関係

①自律神経の乱れ

更年期では卵巣機能が低下して、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が乱高下しながら減少していきます。このエストロゲンを分泌する司令塔である脳の視床下部という部分は、自律神経を調節する働きも担っています。

自律神経は胃腸の働きにも影響しています。そのため自律神経が乱れると、更年期症状として吐き気・胃もたれ・胸やけなど胃の症状が出ることがあるのです。

➁ストレス

自律神経が乱れるとリラックスするのに必要な副交感神経が優位になりにくいと言われています。

さらに更年期世代は、子どもの進学や親の介護、仕事でのキャリアの変化など、環境的なプレッシャーがかかりやすい世代でもあります。

これらのことから更年期はストレスが蓄積されやすく、胃の調子が崩れることにつながっているのです。

➂頭痛・肩こり

エストロゲンの変動と関連している頭痛が片頭痛です。そのため更年期には片頭痛が悪化しやすいと言われています。

また、自律神経の乱れによる血行不良から肩こりも起こりやすいため、緊張型頭痛を訴える方もいます。

こうした更年期に関連した頭痛が吐き気を引き起こしている可能性もあります。

吐き気・胃もたれ・胸やけの対策は?

まずは自律神経を整えるセルフケアが対策のひとつです。

当たり前のようですが、生活リズムを整え、栄養と睡眠をしっかり取ることが基本です。湯船にゆっくり浸かったり、ストレッチやヨガで体をリラックスモードにすることもおすすめです。

他にも、東洋医学的な対処方法としてツボの刺激が効果的な場合もあります。

更年期に関する要因以外にも、胃かいようなどの病気によって、吐き気・胃もたれ・胸やけといった症状が出ている可能性もあります。

症状が強い場合や改善しない場合は、医療機関で相談してみましょう。

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