年齢とともに変化する女性ホルモンと更年期
女性ホルモンの分泌量は一生の中で大きく変動し、女性は小児期以降4つのライフステージを経験します。
そのなかでも女性ホルモンが急激に減少して、さまざまな不調に悩まされる「更年期」に対しては不安を感じる方も多いと思います。
今回は女性の一生のホルモン変化と更年期について学んでいきましょう。
3つの女性ホルモンの変化と4つのライフステージ
女性ホルモンの変化には大きく3つの種類があります。
- ➀毎月の月経に伴う変化
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エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2種類の女性ホルモンが約1か月間の周期で増減します。
- ➁妊娠・出産
- ➂年齢での女性ホルモンの変化
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- 思春期
- 性成熟期
- 更年期
- 老年期
この4つのライフステージに応じて女性ホルモンの分泌量が多くなったり少なくなったりと変化します。
女性ホルモンが急降下する「更年期」
閉経を挟んだ前後5年、合計10年間が「更年期」と呼ばれます。平均的な閉経年齢は約50歳と言われているため、おおよそ45〜55歳頃に更年期を迎える女性が多いです。
更年期には卵巣の機能が低下して、女性ホルモンの分泌が急激に減少します。女性ホルモンは全身を守るホルモンなので、急に減った影響によって体や精神面にさまざまな「更年期症状」があらわれます。
更年期症状の種類は200以上あるとも言われ、あらわれ方や程度も人それぞれ大きく異なります。人によっては、日常生活に支障をきたすような重い症状がみられることがあり、この場合は「更年期障害」と呼ばれます。
女性ホルモンというお守りがなくなる「老年期」
私たちの寿命が大幅に伸びたことで、全身を守る女性ホルモンが減ったまま過ごす期間が長くなりました。
女性ホルモンが少ない状態に体は慣れていくため、つらい更年期症状からは解放されていく「老年期」ですが、生活習慣病へのリスクが高まります。
ほかにも、骨粗しょう症や認知症などにも影響をおよぼすといわれています。
女性ホルモンの恩恵を受けられない老年期を健やかに過ごすためにも、更年期からの継続した治療やケアが必要です。
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