更年期を乗り越えてこそ絆が深まる。更年期のカップルが心得ておく5つのコトとは?

記事更新日: 2022/12/30 TRULY編集部

【リレーションシップコンサルタント】此花わか

  • 更年期は女性だけの問題ではなく、男性にも起こりえます。お互いの更年期をパートナーとして支え合うための、更年期世代の男女が心得ておく5つのコトをリレーションシップコンサルタントの此花さんが紹介します〜


  • こんにちは。リレーションシップコンサルタントの此花わかです。


  • 女性の更年期は閉経が起こる50歳前後の10年を含みます。この期間、ホルモンバランスの変化で女性の心身に様々な変化が起こります。

  • 近年は男性にも更年期があると言われており、50歳前後の男性のなかにも辛い時期を送る人も。ただし、更年期の不調に関してはホルモンの変化のほかにもさまざまな原因が考えられるので、その都度、専門医に診てもらいましょう。

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  • 更年期の症状

  • 更年期の女性のなかには、ほてり、寝汗、睡眠障害、性欲低下、膣の乾燥、性交痛、体重増加、気分の落ち込み、イライラ、集中力の低下などを感じる人がいます。

  • 一方、男性のなかにも似たような症状が起こり、EDを体験する人もいます。そういった問題が生じた場合、医師に診てもらうことが必要ですが、パートナーと一緒に更年期に対する理解を深めることも必須。

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  • 更年期の男女が心得ておく5つのコト

  • ①更年期についてリサーチし、情報を得ること

  • 歌手のロッド・スチュワートが以前、更年期に入った妻のペニーの激しい感情の波に「怖い……結婚した女性とは別人だ」と公に話したことがあります。

  • 彼は更年期障害についてできる限りの本を読み始めて、疲れやすくなった、涙もろくなった、キレやすくなったといったペニーの行動を理解し、その症状に対処する方法をリサーチから学んだそう。

  • 知識はパワーです。知ることで様々な対処法を学ぶことができます。

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  • ②パートナーの感情の起伏に反応しないこと

  • パートナーの不調に繊細に対応してください。特に、イライラやキレやすいなどの更年期障害に対しては“無反応”で会話することを心がけましょう。

  • パートナーが話したがっているときはいつでもオープンに受け止めてあげて、寄り添うよう最善を尽くすことが大切。

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  • ③言葉遣いに気をつけること

  • パートナーが変わったからと言って、決めつけや非難にならないよう言葉遣いに気をつけましょう。パートナーの不調は本人にしか本当の辛さは分かりません

  • 「そんなのたいしたことないよ」「考えすぎじゃない?」などと無神経な言葉遣いをするのではなく、じっと話を聞いてあげて気持ちに同調し、求められない限り、むやみにアドバイスをするのはやめましょう。

  • 「そう。それは大変だったね。いつも頑張ってくれてありがとう」。このような共感コミュニケーションをとってみてください。

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  • ④お互いを褒め合い、セルフイメージをポジティブにすること

  • 更年期の男女ともに性欲が減退する理由はホルモンの変化だけではありません。

  • 前回の記事「更年期は女性の性欲を減退させるのか? 更年期女性の性“ないもの”とされる社会で知っておきたいこと」で記したように、更年期に感じる心身の不調や性欲の減退にはエイジズムやネガティブなセルフイメージもあるかもしれません。

  • 日本の社会は「オジサン」「オバサン」と中高年者を年齢で差別し、とりわけ年齢を重ねた女性のセクシュアリティを否定するからです。

  • “若さ”に価値がおかれた社会では中高年の身体、恋愛感情や性的欲求をタブー視します。「年甲斐もなくそんな格好をして」「ババア・ジジイのくせにイタい」といった言葉をよく耳にしませんか?

  • こういった声が社会に氾濫しているせいで、年を重ねるにつれ自分自身の身体やセクシュアリティを否定し、セルフイメージをネガティブに捉えてしまう人も少なくありません。

  • だからこそ、コミュニケーションはお互いの自己肯定感を高め合うことを第一目的とし、毎日パートナーを褒めて愛の気持ちを伝えましょう。

  • カップルがお互いに自信を与え合えるなら、愛は深まり、更年期に感じる気分の落ち込みや性欲の低下もある程度は改善されると思います。

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  • ⑤多様なセックスに対してオープンになること

  • 勃起力の低下、膣の乾燥、体力の衰え、睡眠不足、責任の多い仕事、不規則なライフスタイル……こういったことも性欲低下に繋がります。カップルが同じくらいの性欲ならよいのですが、性欲のミスマッチがあった場合、これまでとは違うセックスにトライしてみましょう。

  • 特に、性欲にまつわるテストステロンが男性の1/10~1/20しかない女性のセクシュアリティは男性よりも複雑。性的欲求は突然湧き上がるものではなく、日頃から感情的・知的・身体的な“親密さ”を高めていかなくてはいけません。

  • 会話、態度、視線、表情、気持ちの共有、非性的なスキンシップを常日頃から行い、愛、感謝、そしてリスペクトの気持ちを伝え合うことが必須。

  • そして、セックスはオーラルセックスや挿入だけではありません。つま先から頭の先までなでたり、キスしたりなど、挿入やオーガズムにこだわるのはやめましょう。「いまの喜びをマックスにする」ことにフォーカスしてお互いの身体を慈しんでみてください。

  • 2人一緒にネットで様々な体位やオーラルセックスを検索してトライしたり、ごっこ遊び、コスプレ、トーイや軽いBDSM(ボンテージ、ディシプリン、SM)に挑戦してみるのも一興です。セックスを深刻に考えず、愛のある“遊び”と捉えましょう。

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  • 女性の更年期は閉経前後の10年間と言われていますが、男性の更年期はそれよりも長く続く可能性があるとも考えられています。

  • 単純なホルモンの変化だけではなく、ジェンダーバイアスやエイジズム、そしてストレスなども更年期に影響します。この時期はパートナーとチームとなり支え合うことが求められます。




  • リレーションシップコンサルタント此花わかさんのシリーズはこちらからご覧ください。

ライタープロフィール

【リレーションシップコンサルタント】此花わか

ジャーナリスト/リレーションシップコンサルタント。アメリカの性とリレーションシップのコーチングスクールで学ぶ。セックスポジティブな社会を目指す「セクポジ・マガジン」を発信中。FRaU 、Newsweek、Huffpost、SPA!、FRONT ROW、GLITTERなどで執筆。 セクポジ・マガジン:konohana.theletter.jp Twitter: @sakuya_kono Instagram: @wakakonohana

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