【更年期感じさせない】アーユルヴェーダ的更年期との向き合い方《後編》

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アーユルヴェーダの体質別に更年期に起こりうる症状、対処法をご紹介します。アーユルヴェーダの考え方を取り入れて、更年期の症状を軽減したり、症状が出ることなく過ごせるよう、試してみませんか?〜

みなさん、こんにちは。アーユルヴェーダ講師のMAMIです。

前編では現在の自分を知る作業、手放す作業、実践することをお伝えしました。

実際にやってみると、今まで難しく考えていたことがシンプルに見えてくることがたくさんあったのではないでしょうか。

多くの人が、外に向く意識(エネルギー)が強く、自分の起こっている現実に意識を向ける時間が少なくなっています。

誰かのために、会社のために、家族のためになど「◯◯のために」することはとても良いことではありますが、それ以前に「自分のために」があっての◯◯のために、が大切です。

目次

アーユルヴェーダとは

アーユルヴェーダでは、自然界も私たちの肉体や精神も5つの元素でできていると考えます。

このバランスが崩れることで、体調を崩したり、心のバランスを崩したり、というような症状が現れ、それがいずれ病気につながります。

自然界も同じです。雨の時期が多くなれば地盤が緩み、植物が根付かなくなり、根が腐ってしまいます。逆に暑い日が続けば、木も土も乾き植物が育たなくなります。現在問題となっている温暖化も同じことです。

自然と調和して生きることで、小さな変化が感じられるようになります。だからこそ、まずは自分を知る作業をしてもらいました。

アーユルヴェーダの体質別による更年期症状と対処法

体質別に更年期に起こりうる症状、対処法を説明していきます。

こちらはドーシャ(体質)別の性格、体質、体型などの表です。この表も参考にしながらみていきましょう。

更年期は閉経前後の約5〜10年間を指し、エストロゲンの減少により身体に様々な変化が起こります。

アーユルヴェーダでは、更年期はヴァータが増大することにより様々な症状が起こりやすくなると考えます。また、ドーシャ(体質)によって現れる症状は異なってきます。

VATA体質(ヴァータ) 空・風

ヴァータドーシャの人が起こりやすい症状

・高血圧
・耳鳴り
・めまい
・不安症・不眠
・性欲減退
・膣の乾燥
・便秘、下痢を繰り返す

対処法

・瞑想(自分と向き合う時間を作る)
・メンタルアーマ(マイナス感情)を溜めない
・習慣を身に付ける(規則正しい生活)
・呼吸法、ゆったりとしたヨガ
・オイルマッサージ(アビヤンガマッサージ)
・シロダーラ

※シロダーラとは:シロはサンスクリット語で頭、ダーラは垂らすという意味で、第三の眼と言われる額にある第六チャクラに位置するマルマ(ツボ)へ流していきます。頭のあらゆるツボを刺激する事で瞑想状態に近い脳波となり脳がリラックスした状態となります。脳のマッサージ、トリートメントとも言われています。

食事

暖かく、油分を含んだ調理、6味の中でも、甘味・酸味・塩味を中心にした食材、お米はしっかり摂取します。また、根菜類など根のつく野菜がオススメです。

ポイント

ヴァータのエネルギーをコントロールすることで、行動力、発想力が発揮できます。

バタバタしているな、疲れたなと感じた時がヴァータが過剰になっているサイン。その時は自分を休める時間を十分に取り、心身のバランスを整えていきます。

PITTA体質(ピッタ) 火・水

ピッタドーシャの人が起こりやすい症状

・怒り
・過敏
・短気
・ホットフラッシュ
・出血過多
・皮膚のトラブル

対処法

・オイルマッサージ(アビヤンガマッサージ)
・ヨガ、太極拳、気功など人と比べない運動
・瞑想
・アロマを焚く
・シロダーラ

食事

熱が篭りやすいピッタは生野菜や夏野菜を中心に甘味・苦味・渋味を中心として食材を摂取しましょう。お酒、お肉、辛味成分のあるスパイスは控えることがオススメです。

ポイント

症状を最小限にするためにも心と体への不要なもの(アーマ)を溜め込まない生活習慣、ヨガ、オイルマッサージなどの心身のケア、アロエベラ、シャタヴァリ、サフランなどのハーブ(サプリメント)を取り入れ、体と心の浄化をおこなっていきます。

KAPHA体質(カパ) 水・地

カパドーシャの人が起こりやすい症状

・眠気
・倦怠感
・体重増加
・浮腫
・コレステロールや中性脂肪の高値

対処法

・規則正しい生活(早寝、早起き)
・お腹が空いた状態で1日3食摂取
・白湯を飲む
・運動
・体を冷やさない

食事

代謝も落ち、体重コントロールが難しくなります。消化に時間がかかる肉や揚げ物、お菓子などは控え辛味・苦味・渋味を中心とした食事、主に菜食、温かい性質の食べ物を摂取することをオススメします。また、スパイスを使うことが消化力を高めてくれます。

ポイント

3つのドーシャの中でもカパは、アーマ(未消化物・毒素)の蓄積による重だるさを感じます。カパに一番重要なのは溜め込まないということです。

それには、上記に記載した規則正しい生活、バランスの良い食事、重たい食べ物は避ける、スパイスの使用、適度な運動が効果的です。

カパは他のドーシャよりも体力がありますので、運動習慣をつける事で心と体のバランスも保つことができます。ぜひ心がけてみてください。

一番取り除きたい『メンタルアーマ』について

閉経=女性として終わってしまうのではないか

更年期=辛い、いつまで続くのか不安

多くの方が、閉経や更年期に対してネガティブに捉えています。しかし閉経しても女性としての魅力はたくさんあります。

体に起こっている自然の現象は、体がそれを必要な時、または不要になった時に起こってくるものです。閉経もご自身の体の役目を終えることで起こります。

そして、アーユルヴェーダで言われる老年期に突入します。子育てや仕事を終えて、これからを楽しく生きることが第2の人生の始まりです。

また、更年期も同じです。症状が出ることは、自分の心身に無理を与えているサイン。きちんと向き合い、原因を追求して原因を根っこから取り除くことで、更年期症状を軽減したり症状が出ることなく、前向きに人生を送ることができます。

メンタルアーマ(未消化物・毒素)を排出する方法

・日の出前に起床:朝日を浴びる 酸素濃度が高い(サットヴァな空気)自然の空気で深呼吸をする
ヨガ、瞑想など自分と向き合う時間を作る
ハーブティーやアロマで心身を落ち着かせる
ハーブを取り入れる:つぼくさ、シャタバリ、サフラン、アロエベラなど
シロダーラ(脳疲労、うつ、不眠症など):瞑想をおこなっても思考が常に動いてしまう状態を、シロダーラで瞑想のように深くはいっていきます

すべて自分でやらないといけない思うと、負担に感じてしまいます。

まずは、ひとつずつ取り組んでいくこと、自分では難しい時は友人や家族の協力を得ること、月に一度でもアーユルヴェーダサロンでご自身の状態を診てもらい、施術をしてもらうこと、を試してみてください。

一人ではなく支えあって乗り越えることで、更年期と付き合うことが楽しくなっていきます。

ぜひ、更年期を感じさせない付き合い方を取り入れてみてください。

アーユルヴェーダ講師MAMIさんの過去記事はこちらから見られます。

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この記事を書いた人

MAMIのアバター MAMI 【アーユルヴェーダ講師】

アーユルヴェーダ講師
セラピスト/ヨガインストラクター
看護師
シータヒーリング プラクティショナー

看護師として勤務した後、趣味だったヨガを深めるためにRYT200時間を受講。ヨガを学ぶ中でヨガの奥深さを知りヨガの道へ。その後アーユルヴェーダと出会い看護師時代にあった疑問が解消されていくことをきっかけにアーユルヴェーダ講師、セラピストコースを修了。現在はフリーランスとしてレッスン、パーソナルを開催。
22年9月に『アーユルヴェーダサロンsodashi』を開業。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

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