スキンシップってどうやるの? 日常に取り入れる2つのセンシュアル・スキンシップとは

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こんにちは。リレーションシップコンサルタントの此花わかです。

カップルにはスキンシップが必要だとよく言いますが、それはなぜでしょう? 私たちは幼少期に愛情に満ちた「触れ合い」を経験することで、信頼、安全、あたたかさ、親密さや穏やかさを覚え、学びます。加えて、スキンシップは私たちの誰もが持っているインナーチャイルド(心の内側の子ども)癒やす役割も。

もし、インナーチャイルドが癒やされないと、私たちは過去にとらわれて自由に生きることが難しく、自己否定に走ったり自己肯定感が低くなったりすると性科学の世界では考えられています。

とはいえ、スキンシップ文化のない日本人は触れ合いが苦手。今回は、アメリカのセクソロジストであるダイアナ・ウィリー博士が勧めるスキンシップの方法をご紹介します。

目次

スキンシップのガイドライン

スキンシップは筋肉の緊張を和らげ、ストレスを軽減します。また、“幸福ホルモン”と呼ばれるオキシトシンを分泌させるので信頼や愛着が高まり、穏やかな気持ち、快感や多幸感を引き起こします。

けれども、24時間スキンシップが必要かというと、そうではないとウィリー博士は言います。過剰なスキンシップやタッチは精神的にも肉体的にも負担がかかり、イライラの原因になります。博士いわく、”意識的に”触れ合う方法を身につけることが私たちには大切なのだとか。

① 境界線の尊重

3つの境界線については過去記事「どこからどこまで妥協すればよいの? パートナーシップで必要な”3つの境界線”」に詳しく記しているので参考にしてください。境界線を尊重するには以下に気をつけましょう。

・1日のうちで、「いつどのように触れたいのか、触れられたいのか」を言語化する。

お互いがそれを理解していることを確認する。

② フィードバックを与える

・スキンシップを受けたときに「気持ちよかった/よくなかった」と相手に伝える

気持ちよくない場合や自分の境界線が損なわれていると感じたら、どこをどうタッチされると心地よいかを具体的に教えましょう。

・ため息やかすかなうめき声など、声を効果的に出して感情を表しましょう

③ 愛情を表現する

触れ合いながら話す。

・パートナーに愛情や感謝の気持ちを伝える自分の”言葉”を使うことでスキンシップが生み出す癒しの力を高めます

「触ってほしい」「ハグしてくれる?」とお願いするのもよいでしょう。

④ センシュアル・スキンシップをスケジュールする

センシュアルとは直接的な性的表現と違い、気品のある官能性のこと。つまり、プライベートゾーンを直接触るようなタッチではなく、ロマンティックかつ官能的なスキンシップです。

・毎朝起きたとき、寝るとき、出掛けるとき、食事前など分かりやすいタイミングに次に説明するセンシュアルなスキンシップをデイリールーティンとして取り入れましょう。

日常に取り入れる2つのセンシュアル・スキンシップ

① 7秒キスと15秒ハグ

長年連れ添ったカップルの中には、愛情表現としてのスキンシップの習慣を失いがち。オキシトシンの分泌を促すために必要な時間が7秒のキスと15秒のハグ。キスとハグの両方を行うことで多幸感が出て、相手との絆が深まります。

もし小さなお子さんがいるのなら、お子さんたちも一緒になって家族でハグをするのもよいでしょう。子供たちは、ハグやキスから生まれる愛情を感じ取ることができますよ。

② ハグ・エクササイズ

30年以上のセックス・セラピーをカップルに行っているウィリー博士曰く、セックスは”親密さ”のほんの一部だとか。それよりも、お互いを見つめ合ったり、ハグしたりすることで安全や安心感を得て感情的にコネクトします。

ウィリー博士によると、ワンナイトを好む人たちのなかにも実はセックスでなく、抱きしめられることを無自覚に望んでいる人も多いとか。

・まず、「数分間、黙って抱きしめてもらいたい」とパートナーにリクエストする。

・次に性的なタッチはなしに、ただ相手の腕のなかで5分から10分ほど黙って抱きしめられましょう。話したり、相手を撫でたり、セックスに誘ったりしてはいけません。ただ抱きしめられて安心感、安全と愛着を感じましょう。

・そして、今度は自分が相手を数分間黙って抱きしめます。抱きしめられたときと同じように何も言わず、ひたすらパートナーのぬくもりを感じるのです。

・最後にお互いに抱き合ったことで、それぞれにどんな気持ちが浮き上がってきたかを伝え合いましょう。抱きしめられ・抱きしめることからは、意外に強い感情が引き起こされることに驚くとウィリー博士は説明します。なかには泣きなくなる人もいるとか。泣きたくなったら泣いてもよいそうです。

プライベートゾーンを触るなどの性的スキンシップ”だけ”を行っていると、パートナーは性的モノ化された気がして、2人の信頼関係が壊れてしまうことも。性的スキンシップと非性的スキンシップのバランスをとるために、センシュアル・スキンシップを日常のルーティンにして、愛し・愛され感や信頼関係を高めましょう。スキンシップには大きな”癒やしの力”があることを心に留めておきたいですね。

【参考】

「Love in the Time of Corona – Advice from a sex therapist for couples in quarantine」ダイアナ・ウィリー PhD

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この記事を書いた人

此花わかのアバター 此花わか 【リレーションシップコンサルタント】

ジャーナリスト
リレーションシップコンサルタント

アメリカの性とリレーションシップのコーチングスクールで学ぶ。セックスポジティブな社会を目指す「セクポジ・マガジン」を発信中。FRaU 、Newsweek、Huffpost、SPA!、FRONT ROW、GLITTERなどで執筆。

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