【監修助産師・看護師】東衣里
更年期を迎えた女性にとって、大きな“節目”のひとつである「閉経」。女性であれば誰もがいずれ経験することではあるものの、閉経前は不安に思う人、体験談を聞きたいという人も多いはずです。
加齢とともに卵巣の活動は徐々に低下していきますが、月経が来ない状態が1年以上続いたときに、最後の月経に遡って閉経年齢と判定されます。平均年齢は50歳前後と言われています。
閉経の年齢はもちろん、症状も人によって異なります。そこでTRULYでは、閉経を経験した女性たちに、最後の月経の様子や閉経前後の体調の変化などについて、教えてもらいました。
「3年前に閉経しました」と話す女性がまず初めに感じたのは、周期の変化。以前は28日だったものが20日と短くなったと思ったら、その後は逆に2か月、3カ月、半年おきと間が空くようになったのだとか。経血の量も色も臭いもそれまでとは変わらなかったようですが、最後は生理期間が3日ほどになって閉経を迎えたそうです。
当時は、更年期障害にも見舞われていたこともあり、倦怠感、吐き気、食欲不振、頭が重いといったさまざまな症状が1年ほど続き、「かなりしんどかったです」と振り返ります。そんななか、症状を和らげるために意識していたのは気分転換。ラジオ体操をしたり、大好きな音楽を聞いたり、サプリやプラセンタ注射も取り入れながら何とか乗り越えたといいます。
更年期障害の症状が出ているのであれば、自分の好きなことをして、それに夢中になってみてください。しんどいとは思いますが、若い頃にハマっていたことなどを懐かしみながらするのはいいですよ!
50歳で閉経したこちらの女性が感じた変化は、経血の量。「閉経が近づくにつれて、急に量が多くなりました」と話します。個人差はありますが、経血の量が減ったり、増えたりするのは多くの女性が感じる症状のひとつです。更年期に入るとホルモンの分泌が不安定になるため、そのようなことが起こるとされています。
そのほかに、閉経の半年くらい前から感じていたのは体のだるさや体力の衰え。それらを解消するために、ヨガなどの軽い運動にも取り組むようになったそうです。
つらいかもしれませんが、オススメは体を動かすこと。そうすれば清々しく過ごせると思うので、ぜひ試してみてください。
もともとは、薬で生理を止めていたというこちらの女性。薬の服用をやめた直後に1度だけ生理があり、そこから1年以上にわたって生理が止まっている状態が続いているといいます。最後の生理は、これまでよりも臭いが少し強く、量も多いと感じだそうです。
肉体面以外での症状としては、精神的に鬱っぽくなる日が月に5~6日ほど不定期にやってくるのだとか。病院にも相談したものの、年齢的によくある症状だという説明で、特に治療などは行わず、ゆっくりと過ごすことを心がけていたと教えてくれました。
私は閉経に対して「悲しい」とか「年を取ったな」といったマイナスな感情よりも、「やっと解放される!」という気持ちのほうが強かったです。閉経後は、骨密度などのケアも必要にはなりますが、より女性らしく楽しく過ごしていきたいと思っています。
閉経前の生理に関する今回のアンケートで一番多く見られた回答は、上記でも取り上げたように、周期の乱れと経血量となりました。ただ、人によって症状はかなり違うようなので、他人と比べるのではなく、これまでの自分の生理と比べて、変化を感じるかどうかを判断基準とする必要がありそうです。
その一方で、更年期や閉経前後に多すぎる月経血や不正出血などの症状が見られる場合は、病気の可能性もあるので、少しでも気になることがあれば、医師の診察を受けるようにしてください。更年期はかかりつけ婦人科を見つけて、定期的に相談できるようにしておくのがおすすめです。気分的にも落ち込みやすくなる時期ではありますが、運動や趣味など自分なりの発散方法を見つけておくように意識しましょう。
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