長寿と関係アリ?閉経が遅い人のおどろきの特徴

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50歳になっても生理が続くと、「もしかして私の閉経は遅い?」「閉経が遅いと問題があるかもしれない」と不安になる女性は多いのではないでしょうか。

一方、生理をわずらわしく感じていると「いつになったら閉経するのか」という気持ちを持っている女性もいることでしょう。

実は、閉経が遅いことにはメリットがあるのです。

閉経が遅い人の特徴を知ることで、閉経が遅いことへの不安やネガティブな気持ちがやわらぐかもしれません。

目次

「閉経が遅い」って何歳から?

自然の状態で月経が1年こない状態を閉経と呼びます。

閉経の時期は個人差が大きく、早いことも遅いこともありますが、日本人の閉経年齢の中央値は 52 歳1)、また日本産科婦人科学会の調査によると90%の人が閉経する年齢が56.3歳2)と言われています。

55~56歳のラインが「閉経が遅い」と言えるかもしれません。

閉経が遅い人の特徴

あなたは当てはまる?5つの特徴

1、健康的な生活習慣である

健康的な生活習慣、特にバランスの取れた食生活と定期的な運動は、閉経を遅らせる効果があるとされています。

2、出産歴がある

出産経験がある女性は、そうでない女性に比べて閉経が遅れることがあります。

3、非喫煙者である

喫煙は閉経を早める傾向があります。

4、遺伝的要因

母親や姉妹が閉経が遅い場合、自身も閉経が遅くなる可能性があります。

5、体脂肪率が高め

体脂肪が多い女性は、脂肪組織からのエストロゲンの分泌により、閉経が遅れる傾向にあります。

閉経年齢は、健康状態や生活環境、遺伝など様々な要因に左右されるということがわかります。

「子宮筋腫があると閉経が遅い」ってホント?

「子宮筋腫があると閉経が遅くなる」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。しかしそれは正確には間違いです。

子宮筋腫は、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンの影響を受けて成長する、良性の腫瘍です。閉経する年齢が遅い場合、女性ホルモンが長く分泌されることになり、そのぶん子宮筋腫が発生する頻度を高めると考えられています。

つまり「子宮筋腫があるから閉経が遅れる」のではなく、「閉経が遅いと女性ホルモンの分泌が長期になることから、子宮筋腫になりやすい傾向にある」と言えます。

閉経が遅い人=エストロゲンの影響が長い

閉経が遅いということは、体内にエストロゲンが多い状態が長く続いているということです。

エストロゲンが多い状態が続くことで健康に及ぼす影響についてお伝えします。

閉経が遅いと長生きする!?おどろきのメリット

閉経が遅いことが長寿と関連しているという話は、多くの人にとって驚きかもしれません。女性の健康において、閉経時期が長寿にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

1、心臓・血管の病気のリスクを低下させる

エストロゲンは血管の弾力性を維持する効果があります。

閉経が遅れると、エストロゲンの効果が長く続くため、心筋梗塞や狭心症などの心蔵・血管の病気のリスクが低下します。

2、骨粗しょう症のリスクを低下させる

エストロゲンは骨の健康にも重要です。閉経が遅い女性は、骨密度が高く保たれる傾向にあり、骨粗しょう症のリスクが低くなります。

3、認知機能を維持する

エストロゲンは、脳の神経細胞の成長と修復を促し、炎症を減少させる効果があります。

一部の研究では、一生の間にエストロゲンにさらされる期間が短いほど、認知症リスクが増加するとされています。3)

カリフォルニア大学の研究グループによると、90歳以上の長寿の女性は閉経が遅く、全般的な健康状態も良好であったとされています。 4)

閉経が遅いと、女性ホルモンのエストロゲンの恩恵をより長く受けることができます。その結果、生活習慣病や骨粗しょう症などのリスクが低下し、長生きにつながる可能性が高まると言えそうです。

閉経が遅れることのデメリットは?

エストロゲンの影響を長く受けることのメリットをお伝えしましたが、逆にデメリットはあるのでしょうか?

子宮筋腫もそうですが、乳がん・卵巣がん・子宮体がん・甲状腺がんなど女性ホルモンが関係しているがんは、体内のエストロゲンが多い状態が長年続くことで、発症するリスクが高まります。

定期的に健康診断やがん検診を受け、異常があったら早めに医療機関を受診し、早期発見につとめることがポイントです。

閉経が遅くても心配しないで

55歳を超えても閉経を迎えていないと不安を感じるかもしれませんが、閉経が遅いことはエストロゲンの恩恵を長く受けられるため、生活習慣病や骨粗しょう症、認知症などのリスクが下がり、長生きにつながるということをお伝えしました。

一方でエストロゲンの影響を受ける子宮筋腫やがんについては、発症のリスクが高まると言われます。定期的に健康診断やがん検診を受ける、症状があったら早期受診することを忘れないようにしましょう。

1)Yasui T, Hayashi K, Mizunuma H, et al. Factors associatedwith premature ovarian failure, early menopause and earlier onset of menopause in Japanese women. Maturitas 2012; 72:249–255.

2)玉田太朗 岩崎寛和 ,日本産科婦人科学会雑誌,1995,47 (9), 947-952

3)AMERICAN ACADEMY OF NEUROLOGY 2019年

4)米医学誌「Menopause」(電子版)2016年

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この記事を書いた人

十枝明日香のアバター 十枝明日香 【看護師】

総合病院にて13年、職場を変え乳腺外科クリニックで勤務。その間、婦人科疾患の手術と重症妊娠悪阻により入院を経験。3児の子育て中で、自分自身が女性のキャリアや働き方の壁に突き当たり、仕事・育児・夫婦関係について、楽しみながら模索している最中。女性特有の悩みに左右されることなく、日々ご機嫌さんに過ごすことが当面の目標。

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