「SELF LOVE FES(セルフラブフェス)」@BE AT TOKYO イベント参加レポート《後編 その1》
〜相手と共有したい「境界線」「セックスのアクセルとブレーキ」。愛とセックスについて自分を知り大切にするためのワークショップ〜
SELF LOVE FESはセクシャルウェルネス、フェムテック、マインドフルネス、フィジカルヘルス、等のキーワードをもとに、さまざまなSELF LOVEにまつわる“ヒントや気づき”を得られるイベント。2022年4月に行われたこちらのイベントに、TRULYもワークショップおよびブース出展として参加しました。
此花わかさんとTRULYのCOO真坂が登壇したワークショップのレポート前編に続き、後編ではイベント用にTRULYユーザーから寄せられたお悩みに此花さんがお答えしたセッションの様子をお届けします。
更年期世代のリアルな声と、此花さんが一人ひとりに親身になって答えたアドバイスを、ぜひじっくり読んで参考にしてみてくださいね。
《お悩み#1》
セックスが面倒くさいと感じてしまいます。週に1回と決めているのですが、その日が来ると延期したくなってしまいます。愛情が無いというわけではなく、体力的にキツイのが原因だと思っています。
セックスのアポをスケジュールするのは継続的なパートナーシップには良いこと
此花さん(以下此花):
週に1回というセックスのアポをスケジュールしているということはすごくいいですね。世界中のセクソロジストは、継続的な長いパートナーシップを築くには絶対にスケジュールした方がいいと言っているんです。
けれども、それだけでは足りないというものがあって、セックスのアクセルとブレーキをチェックしたように、セックスのブレーキが強い人は、セックスのアポを入れられるとストレスを感じてしまうんですね。そのストレスによってセックスから遠ざかってしまう、という現象が起きています。
この方に私から3つの提案があります。
二人の仲を深めるためのロマンチックなアポに変える
1つ目はセックスのアポじゃなくて、「ロマンチックなアポに変える」ということ。
パートナーの方に「私はストレスから性欲がなくなるから、この日に絶対セックスをしなきゃいけないというアポじゃなくて、二人だけのすごく仲良くできるイチャイチャできる日のアポにしてくれないかな」と働きかけて、セックスを目的にするのではなく二人の仲を深めることを目的としたアポにしてほしいですね。
疲れすぎないセックスのポジションを二人で考えてみる
2つ目の提案は、体力が原因であれば健康のためにも体力を上げる筋トレをする、もしくは疲れすぎないセックスのポジションを二人で考えて探すこと。
ネットでググったり、性の疑問に関する本などを読んでみると面白いので、一緒に何がいいかな、何にトライしようとか、パートナーと一緒に探す二人の時間もロマンチックになるんですよね。ぜひ体力が原因であれば試してみてください。
バックハグから挿入するスプーニングポジションは疲れにくいのでおすすめです。
セックスは相手だけでなく自分の体と心を愛するメイクラブ
最後の提案は、セックスは性行為ではなく、メイクラブだと思うことです。それは、相手のカラダと心を愛するだけでなく、自分のカラダや性の喜びを愛するという意味もあるんですね。
相手をイカせられない、イカせたいというのはセックスではないんです。
勃起→挿入→射精がセックスだと思い込んでいる人がたくさんいると思うんですが、セックスというのは、愛のことばを交わしたりジラしあったり、ポップに遊んで終わりもないし始まりもないみたいな、そういう流動的なものだと思うんですよね。
自分の性欲のアクセルを書き出してみて、それを日常に取り入れてみるのがいいかな、と思います。
TRULY真坂(以下真坂):なるほど。コミュニケーションのひとつとして、今までのセックスの定義とは違うものとして考えるというのはすごく大事だなと感じました。
此花:イク、イカないというオーガズムをセックスの目的やゴールにしてしまうと、加齢とともに勃起力が低くなった人には辛いですし、メディアがこれまで作ってきた男性射精目線のセックス観だと思うのですよね。
でもそれによって辛い男性もたくさんいるんですよね。セックスレスになっている男性もいます。
一回ここでセックスというのは勃起、挿入、射精、そういう流れじゃない、そういう流れがあってもいいけど、それ以外のものもある、ということ。あと、自分も楽しむ、というふうに。
真坂:相手だけでなくて自分も大事にする時間、というふうに捉えることが大事ですね。
セックスのアポを取るだけでも素敵なパートナーシップだと思いますが、もっとカジュアルに「ロマンチックなアポ」に変えられると、お互いにプレッシャーにならずにより素敵な時間が過ごせそうですね。
セックスが「勃起、挿入、射精」であったり「オーガズムがゴール」であるという固定概念に、私たちはいつのまにか振り回されてきたのかもしれません。
でもこれを機に、セックスはもっとポップでリラックスできるもの、自分と相手を愛して慈しむもの、と考えられるとセックスをもっと楽しめる気がします。
さて、次回も引き続きセックスのお悩み、オーガズムやスキンシップについての問題を此花さんが深く掘り下げます。お楽しみに!
次回の記事はこちらから。