30代で性欲低下!?男性ホルモンとストレスの関係とは
前回のコラムでは、男性ホルモンの主な働きについてご紹介しました。
まだ男性更年期の年齢ではないのに、「体がだるい」「やる気が起きない」「勃起力の低下」など思い当たる症状はありませんか?
その症状、もしかしたら、ストレスが影響しているかもしれません。今回は、男性ホルモンとストレスの関係についてご紹介します。
男性ホルモンが低下する原因とは?
男性ホルモン(テストステロン)の低下は、一般的に中年以降、加齢とともに穏やかに減少します。減少の速さや度合い、時期は個人差があります。
出典:日本内分泌学会ホームページ
30代でもストレスなどから男性ホルモンの分泌が低下することも
近年更年期にあたらない30代でも加齢だけでなく、睡眠や食事などの生活習慣、ストレスなどが原因で男性ホルモンの分泌量が減少し、「体がだるい」「やる気が起きない」「勃起力の低下」や「性欲減退」の身体の不調を訴える方もいます。
テストステロンは、脳からの命令でコントロールされ分泌されます。
しかし自律神経の乱れ(交感神経と副交感神経がうまく調整されない)がテストステロン分泌を抑制してしまい、テストステロン低下がさらに自律神経の乱れを加速させるという悪循環が起こります。
変化の激しい現代社会の男性は、強いストレスを受けやすい環境にさらされているうえに、少なからず加齢による男性ホルモンが低下の影響を受けているため、自律神経のバランスが崩れやすい状態です。プレッシャーや緊張状態が続くと交感神経が優位になり、男性ホルモンの分泌が低下することがあります。
ただの身体のだるさや不調が「まさか、男性ホルモンのせい?」と思うかもしれませんが、思い当たるようなことがある時は、まずはストレスケアや生活習慣の改善に注力してみてください。
日常に取り入れられる男性ホルモンケア
ここからは「今日から日常に取り入れられるセルフケア」をご紹介していきます。
運動
運動やトレーニングが男性ホルモンの分泌に関係し、筋肉の発達につながる好循環になることは言うまでもありません。
身体を痛めたり精神的なストレスにならない程度の適度な運動は、ストレスの発散になることが期待されます。
睡眠
自律神経やホルモンの働きを活性化し、身体をメンテナンスするためにも、質の良い睡眠の確保は重要です。
適正な時間に「眠りスイッチ」をオンにするための下準備を、朝、昼、夜と1日を通して意識することで「良い眠りのサイクル」が生まれます。
食事
残念ながら、体内で作られるテストステロンは、食べ物から直接摂取することはできません。しかしテストステロンの生成促進や減少を防ぐのに役立つ栄養素はあるので、積極的に摂取しましょう。
《テストステロンの補助に役立つ栄養素》
テストステロンの補助に役立つ主な栄養素としては、以下の4つがあげられます。
ご紹介したセルフケアは、「運動・睡眠・食事」の中で取りいれられる簡単なことです。でも続けるとなると、意外と難しいものですよね。
まずは今できる範囲で、毎日続けられそうなことを始めてみましょう。
セルフケアで改善が見られない場合は、専門家に相談することも検討してみてください。
セルフケアでも治らない場合は、専門家に相談してみることも
セルフケアで改善が見られない場合は、専門家に相談することも検討してみてください。
医療機関では、不足した男性ホルモンを補充する「男性ホルモン補充療法」もあります。
男性ホルモン補充療法は、主に泌尿器科が行いますが、近年はメンズクリニック(男性専門外来)をはじめ、一部の内科、心療内科、精神神経科などでも行っているところが増えています。お近くの医療機関をチェックしてみてくださいね。