マインドフルネスとセックスの意外な関係。自分の心を満たす3つの方法

  • URLをコピーしました!

こんにちは。リレーションシップコンサルタントの此花わかです。

マインドフルネスは自己管理にとても役立つテクニック。マインドフルネスとは「過去や未来について考えることなく、“いまその瞬間に”起きていることに注意を向ける」ことで、自分の心(mind)に入り満たす(full)こと。

瞑想もマインドフルネスのテクニックのひとつです。いつでも好きなときにマインドフルネスが実行できたら、ストレスや不安から解消されリラックスできます。これはパートナーシップにおいても非常に大切。パートナーと葛藤を感じているときに使えるだけでなく、セックスの満足度も高めるからです。

 

今回は、アメリカのセックス・セラピストであるダイアナ・ウィリー博士が提唱する、マインドフルの簡単な方法を3つご紹介しましょう。

 

目次

マインドフルネスとセックスの意外な関係

マインドフルネスとセックスは大いに関係があります。マインドフルな状態になることで、セックスに完全に身を委ねて心と体をコネクトするから、性的快感をより感じるようになるとウィリー博士は説きます。

パートナーとセックスをしている瞬間にふと仕事や家事が頭によぎることはありませんか?

セックス中のこういった雑念や迷いは、1960年代のアメリカに実在した“性科学“の先駆者、ウィリアム・マスターズ博士とバージニア・ジョンソン氏に「スペクテータリング(spectatoring)」と呼ばれています。セックスにのめり込めず、性行為をしている自分自身を観戦(スペクテータリング)しているという意味です。

 例えば、「太って見えていないかな?」「イクのに時間がかかりすぎている」「相手は演技しているんじゃないかな?」などと考えてしまうこと。こういった観戦型セックスでは、相手と自分自身を”監視”してしまい、喜びに集中することができません

 

以下の3つの方法を実践することでマインドフルなセックスだけではなく、不安やストレスを解消することができます。

 

1:手を洗うときのマインドフル・エクササイズ

散歩をする、洗濯物をたたむ、床を掃くなど様々な日常の活動でマインドフルネスを実践できますが、手を洗うときにマインドフルネスを練習するのが手軽でおすすめです。

① 水の温度と石鹸の手触りに注意しましょう

② 手の甲、手のひら、指と手首、指の間、爪や爪の中を感じてください

③ 石鹸で洗う各場所に20秒ほどかけます

④ 手をすすいで乾かすとき、タオルの感触を確かめながら肌が濡れた状態から乾いていく感覚に意識を向けましょう

⑤ タオルを掛けて、次の2つの点で自分自身を褒めます「ちゃんと手を洗ったこと」「手を洗うプロセスに意識を向けたこと」

⑥ 最後に何度か深呼吸をしましょう

バカバカしいと思うかもしれませんが、いつも無意識で行っている”手を洗うという体験”を通して心と体に意識を向け深呼吸をすることで、”その瞬間の感覚”を研ぎ澄ますことができます。

 

2:マインドフル・セックスのやり方

手を洗うときにマインドフルの状態になることができたら、掃除をするときやお風呂に入るときなど、好きなときに自分の体と心に意識を向けるようにしましょう。そして、セックスのときに雑念が降り掛かってきそうになったらマインドフルになるように、以下の5点を注意します。

① 自分の“感情”に集中する

パートナーに対してどんな感情を抱いている? このセックスをどんなふうに感じている? パートナーや自分の感情を尊重しましょう。

② 自分の“五感”に集中する

どんな音や音楽が聞こえる? パートナーと自分の声に集中してください。パートナーの顔や体を見てどんなふうに感じる? 触れ合ったときの自分の肌はどう感じている? パートナーの肌はどんな感触がする? パートナーの匂いや味は?

③ パートナーと自分の“体”の動きを感じる

自分とパートナーはどんな動きをしている? 速い? エネルギッシュ? ゆっくり? パートナーと自分の呼吸は? 呼吸が速くなったら、たまには深呼吸をしてみましょう。

④ 体の“反応”をみる

自分や相手の体にどんな反応がある? あたたかい? ヒリヒリするような反応? 体が興奮する反応に意識を向けましょう。

⑤ “言葉”で表現しよう

好きな行為、そして、嫌いな行為を口に出して伝えている? 喜びを表現している? 沈黙を楽しんでいる?

 

これらを全部実行するのではなく、ひとつかふたつを選んで自分の心で感じてみましょう。その感じたことをパートナーに伝えてみてください。そうすれば、パートナーと自分が発する性的な喜びに気づき身も心もコネクトしていきます。

感情、五感、体の動き、体の反応に意識を向けてそれを言葉で表現し合う……これがマインドフル・セックスです。また自分がされて・して、好き・嫌いなことも伝え合うことで、相手と自分の喜びを同調させていくことができます。

 

3:深呼吸をして自分に優しくなろう

セックス中に心配事や考え事をしそうになったとき、まずは何度か深呼吸する、そして、#2のいくつかを行い、“いまこの瞬間”に戻ってきてパートナーと自分を優しく受け入れること(対等な関係にあり、性的同意があるという前提の話です)。

マインドフルネスを実践すると、ストレスや不安から落ち着きを取り戻すことができます。誰しも不安にとらわれてしまう瞬間がありますが、そこから脱却して建設的な行動をとることができるのは、「いまは色々な課題があるけれど、すべてが上手くいく」という感覚を呼び起こすことができる人。

不安や心配ごとは、ひとつひとつ自分のペースで時間をかけて変えていけばよいのです。

現実に”いま”起こっていない不安や心配に押しつぶされないように、日ごろからマインドフルネスを心がけるのはいかがでしょうか? 他人や自分自身に優しくなり愛があふれてきますよ。

【参考】「Love in the Time of Corona – Advice from a sex therapist for couples in quarantine」ダイアナ・ウィリー PhD

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

「TRULY」LINE公式アカウント

女医や専門家による正しい情報を配信中!

この記事を書いた人

此花わかのアバター 此花わか 【リレーションシップコンサルタント】

ジャーナリスト
リレーションシップコンサルタント

アメリカの性とリレーションシップのコーチングスクールで学ぶ。セックスポジティブな社会を目指す「セクポジ・マガジン」を発信中。FRaU 、Newsweek、Huffpost、SPA!、FRONT ROW、GLITTERなどで執筆。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

<専門家の皆様へ>
病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。

目次