梅雨時に不調になるのはなぜ?【アーユルヴェーダ的梅雨の過ごし方】
梅雨の時期に体調がすぐれなかったり、気分が落ち込んでしまう、そんな人も多いのではないでしょうか。今回もおなじみアーユルヴェーダ講師のMAMIさんが、アーユルヴェーダで考える梅雨時の不調の理由や、おすすめのセルフケアをご紹介します。
梅雨の時期に不調が現れやすい理由
毎年梅雨の時期になると様々な不調が現れる、毎日が抑うつに感じるという人も多くいるかと思います。
この時期はカパの水のエネルギーや低気圧によるヴァータの風のエネルギーが乱れやすいため、そのような不調が現れやすいです。特に2つのドーシャの共通点である「冷え」は身体にあらゆる影響を及ぼします。
冷えが続くと消化力の低下を引き起こし、食べ物がスムーズに消化されないため、体内へ運ぶ栄養素が十分に取り込まれず、外のへの不純物の排泄も滞ってしまいます。
だからこそ、この時期はドーシャを整えるための、食事や生活習慣やセルフケアが大切になってきます。
梅雨の時期に起こりやすい不調
- 頭重感、頭痛
- 倦怠感
- 冷え
- 眠気、不眠
- 浮腫
- 便秘
- 気分の変動、抑うつ など
梅雨の時期に取り入れたい食習慣・生活習慣
白湯を飲む
消化力を高めたいこの時期だからこそ、白湯を取り入れることが大切です。身体と同じ温度または少し高めの白湯が消化力を高め、身体の中に溜まった毒素を排出してくれます。
白湯が苦手な人も、朝晩の白湯から始めてみてください。
消化の良い食べ物、食べ方を選択する
寝る前までになるべく胃の中を空っぽの状態にしておき、消化の火を休めます。
重たい肉や魚、乳製品、脂っこいものは消化に時間がかかるため、消化力が最も上がる昼に摂取することをオススメします。ただし、カパは他のドーシャに比べて消化力が元々弱いため、過度の摂取は控えてください。
夜は、温かい野菜やご飯、豆類などを最低30回以上噛んで摂取しましょう。
スパイスを取り入れる
冷たい性質を持つドーシャであるため、身体を温めるスパイス、消化力をあげるスパイスを取り入れます。
- 生姜、ブラックペッパー、チリなど温め作用のあるスパイス
- マスタードシード、ターメリック、クミンなどの消化促進のあるスパイス
- カルダモン、ナツメグなどの成長作用のあるスパイス
夕食はカパの時間、18時までに終える
理想は18時までですが、現代社会では18時までに夕食を終えることは中々難しいですよね。寝る2時間前までに夕食を済ませることをまずは目標にしましょう。
お風呂に浸かる
身体の中から冷えているため、シャワーで終わらせず湯船に浸かる。
オイルマッサージ
頭痛がある時は、自律神経を整える耳のマッサージがオススメです。
外耳、内耳を優しく挟むように全体をマッサージして、人差し指と中指でV字を作り耳を挟むように上下に優しく擦ってあげます。
その他、頭・足のマッサージも行うとよりリラックス効果、溜まった水分を排出できます。
適度な運動
深い呼吸や、少し呼吸の回数が多くなるぐらいの運動は、血液を末梢まで流してくれます。
そのため冷えの解消、気分の上昇、落ち着いた精神を保つことができます。
梅雨時期に一番おすすめの「ガルシャナ」とは
この時期一番にお勧めしたいのは、『ガルシャナ』です。
日本でも古くからある乾布摩擦は、自律神経鍛錬、体力向上、風邪予防、免疫力をあげる、冷えの改善などの効果があるとされています。
ガルシャナマッサージ
アーユルヴェーダの療法の一つで、シルク(絹)の手袋を使用したドライマッサージです。
なぜシルクの手袋を使用するの?
絹には「セシリン」という、蚕が絹を生産する際に作られるタンパク質が含まれています。
セシリンの他にもフィブロインという2つのタンパク質があります。
また、十何種類ものアミノ酸が含まれており、人間の皮膚の構成に近い成分のため、肌を痛めることなくマッサージを行うことができます。
ガルシャナの効果
- 新陳代謝アップ
- セルライト/浮腫の軽減
- 冷えの改善
- 美肌
- 体の緊張を和らげる
- 免疫力アップ
- 胃腸の働きを活性
マッサージ方法
全身を10〜15分程度、毛の流れに逆らって末梢〜中枢にかけて流し、最後にリンパ節へと流します。
- 足は足先〜足首 足首〜膝下 膝〜鼠蹊部と流す
- 腕は指先〜手首 手首〜肘脇の下まで流す
- お腹は時計回りに円を描くように
- 胸の間は上下に
- 鎖骨は内側から外へ
その他臀部、首筋、耳裏、頭皮などもマッサージしても良いです。
マッサージにあたり注意すること
- 強く擦りすぎない
- 特にピッタの症状である皮膚トラブルが起きやすい人は強く擦りすぎたり、同じところを何度も行わない
- 赤み、皮膚の炎症がある時はマッサージは避ける
毎年くる梅雨の時期を、今年はアーユルヴェーダを取り入れながら乗り越えてみてください。
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