アンバサダーが学ぶ!エクオールとイソフラボンの関係

エクオールorイソフラボン 私に合うのはどっち?
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更年期に関する情報は、最近ではメディアなどでも取り上げられるようになったため、世の中に少しずつ増えてきました。とはいえ、「聞いたことはあるけどよくわからない」「いまさらだけど、〇〇ってどういうこと?」という疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

そこで、「アンバサダーが学ぶ!シリーズ」では、更年期世代が知っておきたいことをTRULY公式アンバサダーが専門家から直接学んでいきます。

目次

【エクオール・イソフラボン】違いを知っていますか?

今回のテーマとなるのは「エクオール」

「豆乳に入ってる成分?」や「サプリの名前」など、聞いたことはある、なんとなく知っている、という人が、更年期世代では多いかもしれません。

聞きなじみはあるけれど、実はよく知らない“エクオール”と“イソフラボン”。「アンバサダーと学ぶ!」の第1回目は、2つの成分のほんとうの話について、薬剤師の岡下真弓先生に解説していただきました。

「2種類のイソフラボン」のうち更年期に摂りたいのは?

岡下薬剤師

まず更年期とは、閉経の前後5年にあたる10年間のこと。日本人の平均閉経年齢は50.5歳なので、45~55歳頃が更年期にあたる人が多いです。
この時期は私たちの体を守ってくれる働きのある女性ホルモンの分泌が急激に減ってしまうため、ホットフラッシュやめまい、喉の詰まり、不眠、膣のかゆみなどさまざまな更年期症状を感じる方がいらっしゃいます。

そこで、更年期に摂りたい栄養素とされているのが「イソフラボン」です。イソフラボンというのは大豆などに含まれているポリフェノールの一種で、「植物エストロゲン」とも呼ばれており、体内で女性ホルモンのような働きをします。

イソフラボンは「グリコシド型」と「アグリコン型」という2つのタイプに分かれているのをご存じですか?

岡下薬剤師

まず1つ目がグリコシド型。こちらは糖が結合したイソフラボンのため、腸内で分解してから吸収されます。吸収速度はゆっくりですが、納豆や豆腐、味噌など食品から自然と摂取することができます

一方、アグリコン型は最初から糖が付いていないため、体内に入るとすぐに吸収されるタイプ。サプリメントや特定保健用食品などに含まれているので、即効性があり、安定した摂取が可能になるのがメリットです。

アンバサダーS

2つのタイプがあるのを初めて知りましたが、どちらを摂ったらいいのでしょうか?

岡下薬剤師

これは人によっても違うので、難しいところですね。

なぜなら、日本人女性の約半数しか自分でエクオールを作ることができないからです。昔はお味噌やお豆腐などを使った和食が中心でしたが、食生活がだんだん欧米化したことで、私たちの腸内細菌も変化してしまったことによるものが原因と言われています。

最近は薬局や通販でも尿検査でエクオールを作れる体質かどうかわかるキットが簡単に買えるので、まずは一度確認してみるのもいいですね。その結果、腸内細菌が元気な方は食事からだけでも十分に摂っていただけますし、自分でエクオールを作れない方や効率よく吸収したい方にはアグリコン型が選択肢のひとつになります。

「エクオール」ができるしくみ・上手な摂り方

岡下薬剤師

では、「エクオールはどのように作られるのか」というメカニズムついても、ご説明したいと思います。

先ほどお話したように、エクオールの産生能力がある方は、大豆製品や発酵食品、食物繊維を意識した食生活にしていただくと体内の腸内細菌によってエクオールを作ることができます。

アンバサダーE

具体的にエクオールが何に効果的なのかを教えてください

岡下薬剤師

エクオールが実際に体の中でどんな働きをするのかについて、研究でさまざまな報告があります。
ほてりやのぼせ、イライラの軽減、骨粗鬆症の予防、悪玉コレステロールの上昇抑制、お肌のハリ、冷え性の緩和などと関連する可能性があるとされています。

アンバサダーY

1日どのくらい摂ればよいのでしょうか?
摂りすぎてはいけない最大量などがあれば、知りたいです。

岡下薬剤師

エクオールの摂取量についてですが、よいとされているのは1日に10ミリグラム程度。

一度に多く摂りすぎても24時間以内に約80%が体の外に排出されてしまうため、まとめて摂るよりも毎日継続することが非常に大切です。
納豆なら1パック、豆乳なら200ml、木綿豆腐なら半丁くらいでOKなので、まずは腸内細菌を整えるようにしましょう。

そのうえで、必要に応じてエクオールのサプリを補助的に活用していただくのがいいと思います。自分の体質や腸内細菌が変わってきているかどうかを把握するためにも、先ほどお伝えしたエクオール検査を年に1回程度してみるのも一つの方法です。

そして、もう一つ大事なのがストレスの管理。ストレスは大腸にダイレクトに影響を及ぼしてしまうので、なるべくストレスを感じない暮らしを意識してください。

薬剤師に聞く【エクオールQ&A】

アンバサダーA

私は数年前からエクオールのサプリを飲んでいますが、効果があるのかどうかわかりません。このまま続けたほうがいいのでしょうか?

岡下薬剤師

患者さんからも同じ相談をよく受けるのですが、そういう場合は一度やめてみるのも一つの方法です。

それによって体調があまりよくないと感じるようであれば、劇的な効果ではなかったものの、体調が悪化しないようにフラットな状態を維持してくれていたことがわかります。

ただ、摂取をやめても1か月くらいは体の中に蓄積された成分が残っているので、急激に体調が悪化するわけではないことが多いです。やめてから1~3か月ほどは様子をみてください。

あとはサプリを変えてみるというのも一つの手ですね。いまはいろんな会社からエクオールのサプリが出ていて、製法や成分も違うので、別のサプリにしてみることで効果を感じられる場合もあるかもしれません。

アンバサダーM

エクオールは症状が出てから摂取すればいいのか、それとも前兆が出た段階から摂り始めたほうがいいのでしょうか?

岡下薬剤師

エクオールのサプリは薬ではないので、飲んだらすぐに効果が出るわけではありません。なので、「そろそろ更年期かな?」と思ったら飲み始めていただくといいかなと。

それぞれのサプリに摂取の目安が、1回3~5錠のように書かれていると思うので、症状があまりないときは一番少ない量から始めていただき、体調に合わせて量を増やしてみてください。

アンバサダーK

実際に生活の中では何から始めたらいいのかわからないのですが……

岡下薬剤師

腸内環境や体質を変えるためには、長い年月が必要となります。

だからこそ、大事なことは「継続できるかどうか」です。いくら体にいいと言われているものでも、味がまずかったり、用意が大変だったり、コストがかかりすぎたりすると続けられないですよね?なので、簡単に継続できることから始めてみましょう。

たとえば、お味噌汁にお豆腐を入れてみるとか、発酵食品を食生活に取り入れてみるとか、日常生活でちょっとした工夫を意識してもらえたらと思います。

アンバサダーN

いまはホルモンの薬を飲んでいるので、サプリを併用してもいいのか悩んでいます

岡下薬剤師

薬を飲まれている方やアレルギーの方は、サプリを飲むよりもなるべく食事からエクオールを摂取するように意識していただくのがいいですね。

あと大事なのは、規則正しい生活リズムにすること。意外と難しいのが毎日同じ時間に起きることですが、同じ時間に寝るよりも、起きる時間を整えたほうが一日のリズムが整うので、ぜひ意識してみてください。

更年期は「エクオール・イソフラボン」を味方に

最後に、岡下先生から参加したアンバサダーをはじめ、更年期世代の全ての女性に向けて、メッセージをいただきました。

岡下薬剤師

更年期と聞くと、怖いと思う方がたくさんいらっしゃいますが、「女性として終わり」というわけでは決してありません。体の中でいろんな変化のある「チューニング」の時期だと考えてください。

今日ご紹介したエクオールとイソフラボンは、更年期の私たちを食で支えてくれる“自然の味方”です。毎日の食卓と腸内環境がホルモンバランスの鍵にもなってくるので、ご自身の体質をしっかりと把握しながら、うまく付き合っていきましょう。

「なんとなく」ではなく「ちゃんと知る」

エクオールを自分でつくれる人とつくれない人と個人差があることを初めて知りました。
早速調べてみて、対策を考えていきたいと思います。

アンバサダーY

エクオールやイソフラボンについて、知らないことがたくさんあったんだなと思いました。
すごくわかりやすく学ぶことができてよかったです。

アンバサダーW

私は重度の更年期障害を経験してきたのですが、食生活でいくら大豆製品を取り入れても腸内環境が整っていない状態では効果がないことを初めて知りました。
まずは検査から始めてみたいです。

アンバサダーT

まだ更年期が始まったばかりでエクオールを摂ってはいませんでしたが、この勉強会をきっかけにぜひ生活に取り入れていきたいなと思っています。

アンバサダーS

毎日の食事で大豆製品をなるべく取り入れるようにしてはいましたが、必要に応じてサプリを活用することも大事だなと改めて感じました。

座談会を終えたアンバサダーたちの声には、前向きな実感がこもっていました。


エクオールとイソフラボンは、食事やサプリメントなど暮らしの中で取り入れやすいのも魅力の一つ。からだと丁寧に向き合う世代にとって、これからも注目していきたい成分です。“なんとなく知っている”“ちゃんと知る”に変えること。それが、自分のからだを大切にする第一歩なのかもしれません。

エクオールorイソフラボン 私に合うのはどっち?

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この記事を書いた人

志村昌美のアバター 志村昌美 【ライター】

大学卒業後、イタリア留学を経て映画宣伝会社に就職。
洋画や邦画の宣伝業務に従事する。その後、ワーキングホリデーでイギリスへ渡った際、ライターに転向。現在は映画監督や俳優のインタビュー、映画評、海外のエンタメ情報などを中心にWEBや雑誌で執筆中。
そんななか、TRULYとの出会いをきっかけに更年期やヘルスケアへの関心が高まり、医師のインタビューやアンケート記事の監修に携わるようになる。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

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