ウォーキングで更年期対策!効果的な歩き方を解説

「歩く」だけで更年期対策!?ウォーキングに隠されたたくさんの効果
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「最近、なんだか調子が悪い…」

そう感じたら、それは更年期の影響かもしれません。更年期は女性ホルモンのバランスが乱れ、ほてりや発汗、イライラ、気分の落ち込み、不眠など、さまざまな不調が現れやすい時期。

実は、そんな更年期症状の緩和に「ウォーキング」が効果的と言われています。

今回は、更年期世代の方にこそおすすめしたいウォーキングの効果や、歩き方のコツなどをご紹介します。

目次

更年期に有酸素運動を取り入れるメリット

更年期には、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が急激に低下します。 エストロゲンには、自律神経を整えたり、血管や骨を丈夫にしたり、精神を安定させるなど、女性の心と体にさまざまな恩恵をもたらす働きがあります。

更年期の不調は、エストロゲンの減少が大きく関わっていると考えられています。そこで注目したいのが、有酸素運動の代表格であるウォーキングです。

ウォーキングをはじめとする有酸素運動は、自律神経のバランスを整え、セロトニンという気持ちを安定させる神経伝達物質の分泌を促します。 セロトニンは質の高い睡眠にも深く関わるため、更年期に多い不眠の改善も期待できます。

また、ウォーキングは骨を丈夫にする効果も期待できます。 

閉経後は骨量が減少し、骨粗しょう症のリスクが高まりますが、ウォーキングは骨への適度な負荷となり、骨の形成を促す効果も期待できるのです。

更年期にウォーキングなどの有酸素運動を取り入れることは、心と体に良い影響をもたらし、更年期症状の緩和や骨粗しょう症の予防につながります。

ウォーキングが更年期世代におすすめな理由

ウォーキングは器具や特別なスキルを必要とせず、どこでも始められる手軽な運動です。特に更年期世代におすすめしたい理由は以下の通りです。

  • リラックス効果:ウォーキングによってセロトニンの分泌が促進され、ストレスや不安が軽減されます。
  • 楽しんで取り組める:友人や家族と一緒に歩くことで、運動を楽しむことができ、モチベーションの維持にもつながります。
  • 継続しやすさ:ハードな運動ではないため、長く続けやすいのが魅力です。
  • 柔軟な時間調整:忙しい日常の中でも、空いた時間に取り入れることができます。
  • 質の高い睡眠:屋外でのウォーキングは、太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、眠りの質が向上します。

ウォーキング効果をUPさせるコツ

ウォーキングしているけど、なかなか効果を感じられないと悩んでいませんか。ウォーキングの効果を最大限に引き出すためには、ちょっとしたコツを押さえることが大切です。

時間帯は朝?夜?

ウォーキングは、朝・夜どちらもメリットがあります。

は、太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされ、睡眠の質を上げるセロトニンが分泌されやすくなるため、一日の始まりにぴったりの時間帯です。

一方、のウォーキングでは、夕食後の血糖値の上昇を抑えたり、1日のストレスを解消しリラックス効果を得ることができます。

自分のライフスタイルに合わせて、無理なく続けられる時間帯を選びましょう。

何分歩く?

厚生労働省は「1日8,000歩以上歩く」「1日60分以上の身体活動」1を推奨しています。

しかし、いきなりは難しいと思いますので、まずは1日20分を目標に、週に3〜5日程度を目安に継続してみましょう。

慣れてきたら、30分、40分と徐々に時間を延ばしていくのも良いでしょう。

毎日30分のウォーキングを継続することで、疲れにくくなったり、血流促進、基礎代謝のアップなどが期待できます。

通勤時に30分歩くなど、日常生活の中にウォーキングを取り入れる工夫も有効です。

歩き方・歩幅も意識して

ただ漫然と歩くのではなく、正しい姿勢を意識し、歩幅を大きくすることが、ウォーキング効果を高めるポイントです。

背筋を伸ばし、視線をまっすぐに向け、腕を大きく振りながら歩きましょう。顔を上げて前方を見据えることで、呼吸がしやすくなります。 

歩幅は普段より10cm程度大きくすることを意識してみましょう。息が少し弾む程度のやや早歩きのペースが効果的です。

歩いても痩せないのはなぜ?

毎日歩いているのに痩せないと感じている人もいるかもしれません。実は、ウォーキングだけでは、劇的なダイエット効果は期待できません

ウォーキングで消費できるカロリーは、食事で摂取するカロリーに比べて少ないため、食事内容を見直さずにウォーキングだけを行っても、体重が減りにくい場合があります。

ダイエットが目的の場合には、ウォーキングと並行して、食生活の改善も意識することが大切です。

具体的には、以下の3点を意識してみましょう。

  • 1日の摂取カロリーを見直す
  • たんぱく質を積極的に摂取する
  • 糖質・脂質の摂りすぎに注意する

ウォーキングで更年期の心身を整えましょう

今回は、更年期におすすめの有酸素運動であるウォーキングについて、その効果や歩き方のコツなどをご紹介しました。

無理なく、自分のペースでウォーキングを取り入れ、更年期を健康的に過ごしましょう。ウォーキングを習慣化させることで、今だけでなく、将来的な健康維持にもつながります。

参考

  1. 厚生労働省 「身体活動・運動の推進」 ↩︎
「歩く」だけで更年期対策!?ウォーキングに隠されたたくさんの効果

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この記事を書いた人

十枝明日香のアバター 十枝明日香 【看護師】

総合病院にて13年、職場を変え乳腺外科クリニックで勤務。その間、婦人科疾患の手術と重症妊娠悪阻により入院を経験。3児の子育て中で、自分自身が女性のキャリアや働き方の壁に突き当たり、仕事・育児・夫婦関係について、楽しみながら模索している最中。女性特有の悩みに左右されることなく、日々ご機嫌さんに過ごすことが当面の目標。

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