辛いつわり経験者は、強い更年期症状が出る可能性も!
妊娠中のつわりがひどかった・・・そんな経験をされた方は多いのではないでしょうか?そんな方は、強い更年期症状が出る可能性があり、早いうちから備えることが大切。同じような経験をされた、井上先生にお話を伺います。
Q.ご自身の更年期の症状に関して、どんなふうに考えていますか?
女性ホルモンである、エストロゲンの変化によって、鬱、喪失感などの精神的な落ち込みや、肌のたるみ・しわ、骨粗鬆症、高脂血症などが起こることは周知の事実だと思います。私はつわりがひどかったので恐らく強く更年期症状が出るであろうと予測していますので、その事実をまずは認めてあげる事から始めています。
Q.先生が、強い更年期症状にそなえて、こころがけていることは何ですか?
まずは運動でこの時期を乗り切ることです。精神的にもよく、落ちてくる代謝や筋力、骨粗鬆症にも効果的です。
あとは、とにかく笑うことですかね。「エストロゲンの低下=女性としては?」の様に不安感も出てきてしまうと思います。加齢に逆らうよりも自分らしく、自分がときめくことだけをするように人生目標を見直していくような、『イマココ』の実践が大切だと思っています。
Q.更年期症状に悩む女性に向けて、どのようなアドバイスをされていますか?
病院を受診した方は、症状の中に病気が隠れていないかは臨床的にチェックしています。特記すべき問題がない時には、まずは症状の経過を見る事。そして運動と睡眠をしっかりしてとっていただくことが大事です。
子育てのひと段落、女性としても変換期、同時に身体の変化もあるわけですから、将来に対する不安は多い時期です。精神的にも肉体的にも今までより頑張れないと思う方は多いです。なので、継続可能、かつ、うきうきできる運動やセルフケアを見つけることが重要ですね。
Q.セルフケアや、今後やってみようかなと、興味のあるケアを教えてください。
私はエクエルという大豆イソフラボン系サプリは飲んでいます。
もちろんホルモン補充療法もとても良いと思っています。更年期の症状が強ければホルモン補充療法はやろうかなと考えています。
Q.更年期世代が、普段から意識したほうが良いことがあれば、教えてください。
閉経前後から筋力低下、骨粗鬆症の進行、高血圧や高脂血症のリスクがぐっと上がります。今までよりも食事運動睡眠などセルフケアをしていくべきです。
いつの間にか骨折含め、身長の低下がないか、背中が曲がってきていないか、肩甲骨が中に入ってきていないかなど、自分の立ち姿をしっかり日々確認しましょう。
お話をうかがった先生
監修医師
井上留美子先生
日本整形外科学会認定医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会認定リウマチ医
日本整形外科学会認定リハビリ医
日本スポーツ協会認定スポーツ医
聖マリアンナ医科大学を卒業後、同大学病院の整形外科に入局。横浜の附属病院や関連病院でも診療に従事し、松浦整形外科の院長に就任。 日々、外来診療を行なっている傍で予防医学としてのヨガに着目し、ヨガインストラクターへの整形外科理論に基づいた運動器の指導を始める。2017年に整形外科ヨガ事務局を設立し活躍中。