【更年期のむくみで体重増加】スッキリ解消の対策とは?

《むくみ》で更年期太り⁉ 40代・50代必見の対策
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「更年期で手足のむくみがひどい」「むくみで体重が増えた気がする」

更年期になると、浮腫み(むくみ)に悩まされる女性が一定数います。人によって顔や手指、足など、むくみやすい場所もさまざまです。自分なりにいろいろと対処しても、むくみがスッキリとれずに悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、更年期にむくみやすくなる原因や対処法についてお伝えしていきます。

目次

「顔がパンパン」「靴下の跡がとれない」更年期のむくみ体験談

40代後半のCさんは月経が2~3か月に1回となり、更年期を意識し始めています。

Cさんは最近ある変化を感じています。

それは【むくみ】です。朝起きて鏡を見ると顔がむくんでまぶたが腫れぼったかったり、靴下の跡がいつまで経ってもとれなかったりします。

「どこか体に悪いところがあるのかしら?」Cさんは気になって仕方ありません。

40代・50代の女性がむくみやすい理由&いつまで続く?

40代・50代女性がむくみやすい理由には、更年期による女性ホルモンの変動が関係しています

更年期になると、卵巣機能が低下し、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が急激に減少します。それにともなって自律神経も乱れてしまうのです。自律神経には血管の収縮・拡張をコントロールする働きがあるため、血流が悪くなり体のむくみや冷えが起こりやすくなります

また、加齢による筋力の低下もむくみに影響しています。筋肉の働きの一つは、全身の血液を心臓に戻すためのポンプ作用。特に足のふくらはぎの筋力が低下すると、この機能がうまく働きません。血液やリンパ液が滞りやすくなり、むくみにつながってしまうのです。

ただし個人差はありますが、エストロゲンが少ない状態に体が慣れると、更年期のむくみは次第に落ち着くことが多いようです。一般的には、閉経から5年ほど過ぎると更年期のさまざまな不調が落ち着くといわれています。

5つの《更年期のむくみ対策》

更年期のむくみを改善するためには、生活習慣のちょっとした工夫が大切です。自分にあう対処法を取り入れることで、むくみなどの不調を十分に緩和できるでしょう。

運動で足の筋力UP

定期的な運動で足の筋力をUPさせることは、むくみの改善に効果的です。ウォーキングは、全身の筋力を向上させるだけでなく、ストレス解消や自律神経を整える効果が期待できるのでおすすめです。

仕事や家事などで忙しい人は、椅子に座った状態でかかとの上げ下げをするだけでもOK。隙間時間を見つけて、無理のない範囲で続けてみましょう。

入浴で冷え撃退

体の冷えは、血流を滞らせてむくみの悪化につながります。冷えをとるためには、体を温めて血流をよくする入浴がおすすめです。

38〜40度のぬるめのお湯にゆっくり浸かると、むくみの改善だけでなく、リラックス効果や自律神経を整える効果も期待できます。

薬膳&カリウムを意識した食事

体質にあった食材をとることで不調を改善する薬膳。むくみに効く食べ物の力を借りるのも効果的です。

むくみは体内に水分を溜め込んでいる状態なので、余分な水を排出してくれるトウモロコシ・はと麦・小豆・大豆などをとるのがおすすめ。食事でとるのが難しい場合は、コーン茶やはと麦茶などのお茶でとってもよいでしょう。

むくみと同時に冷えもある人は、体を温めるパワーが不足していることが多いです。体を冷やさないように冷たい飲み物・食べ物はなるべく控えて体を温めてくれるクルミ・海老・羊肉・にら・シナモンなどをとるようにするとよいでしょう。

また、むくみが気になる時はカリウムも意識しましょう。カリウムをとることで余分な水分が尿として排出され、むくみ解消に有効です。カリウムは水に溶けやすい性質があるため、生の野菜や果物、ふかしたいも類がおすすめです。

マッサージやツボで血行促進

むくみが気になるときは、血行を促進してくれるマッサージやツボ押しを試してみるのも一つの方法です。顔がむくんでいる場合は、耳から首、鎖骨にかけてリンパを流していきます。足がむくんでいる場合は、足先から足の付け根に向けてやさしくマッサージしてみましょう。

むくみに効果的なツボには次のようなものがあります。

  • 三陰交(さんいんこう):内くるぶしから指4本分上にあるツボ。足のむくみや冷えを改善するだけでなく、更年期症状や生理痛・PMSの緩和など女性に嬉しい効果も期待できます。
  • 水分(すいぶん):おへそから指1本分上にあるツボ。体の水分代謝をよくしてくれるので、全身にむくみが出やすい方におすすめです。

ツボは、1回3〜5秒くらいかけてイタ気持ちいい程度に複数回押してみましょう。

漢方・サプリを活用

むくみなどの不調を体質から改善したい人や忙しくて栄養が偏りがちな人は、漢方やサプリを活用するのがおすすめです。むくみに効く漢方薬には次のようなものがあります。

  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):余分な水分を排出するとともに、体を温めて血行をよくすることで、むくみや冷えを和らげます。貧血やめまいなどの症状をともなう方におすすめです。
  • 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):胃腸の働きを高めて、余分な水分を排出することで、むくみや水太りを和らげます。汗をかきやすく、疲れやすい方におすすめです。

ただし、漢方薬は体質にあっていないと、効果を十分に感じられない場合があります。漢方を使い始める際は、医師や薬剤師にご相談ください。

サプリメントでは、大豆イソフラボン由来のエクオールがおすすめ。女性ホルモンに似た働きをすることからホルモンバランスを整え、むくみや肩こり、頭痛、疲れやすさ、ホットフラッシュといった更年期のさまざまな不調をゆるやかに改善してくれます。

むくみを改善してスッキリ更年期を過ごしましょう

今回は、更年期のむくみは女性ホルモンの変動によるものであり、対策することで症状を改善できることをお伝えしました。

むくみがあるとメイクや服装にも支障が出てしまい、気分が上がらないという女性も少なくありません。生活習慣を少し工夫することで、むくみは十分に改善できます。無理のない範囲でセルフケアを取り入れて、更年期をスッキリと過ごしましょう。

ただし、むくみがひどい場合やなかなか改善しない場合は何らかの病気が潜んでいる可能性もあります。少しでもおかしいと感じたら病院を受診するようにしましょう。

参考:女性の健康推進室ヘルスケアラボ「女性に多いからだの不快な症状と病気|むくみ」

《むくみ》で更年期太り⁉ 40代・50代必見の対策

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この記事を書いた人

榎本真美子のアバター 榎本真美子 【看護師・保健師】

看護師・保健師
女性の健康総合アドバイザー
薬膳コーディネーター

都内総合病院の婦人科・乳腺科などに勤務後、女性総合診療のクリニックに従事。女性ホルモンと体・心のつながりについて理解を深め、さまざまな患者さんをサポートする。
その後、家族の転勤に伴い海外生活を経験。
健康管理やセルフケアの大切さを実感し、看護師ライターとして健康に役立つ情報発信に努めている。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

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