更年期で昇進を諦めた人は2人に1人も…働く女性が経験しうる更年期の現実
更年期障害とは女性ホルモンの低下によって起きる症状のことを指しており、一般的には35歳くらいから女性ホルモンが減少し始めると言われています。その後、実際に自覚症状が出てくるのは、働く女性たちがキャリアの充実期を迎える45歳前後。家庭も仕事も忙しくなることもあり、公私ともに影響を及ぼす更年期障害とどう向き合っていくかは、多くの女性たちが悩まされているところでもあります。
仕事に対するやりがいや責任が大きくなる時期だけに、「キャリアも自分も大切にしたい!」と考えている人は多いのではないでしょうか? そこでTRULYでは、ある企業に勤める女性たちを対象に行ったセミナーで寄せられた働く女性たちのリアルな声と現状をお届けしたいと思います。
更年期が及ぼす深刻なキャリアへの影響
女性の心と身体の状態というのは、ホルモンの影響を大きく受けてしまう傾向にあります。実際、TRULYのアンケートでも大半の女性がPMSや生理、更年期によって仕事に支障をきたしたことがあると回答。ある調査では、2人に1人が「更年期障害が原因で昇進を辞退したことがある」という驚きの事実が明らかとなっています。さらに、同調査では約20%が「昇進を辞退しようと考えたことがある」と答えており、更年期がいかにキャリアに影響を与えているかがわかる結果となりました。
そんな状況であるにもかかわらず、問題なのは、女性たちの多くが更年期を周りには相談できないと考えていること。「症状が人それぞれなので、話しても理解してもらえない」「男性には話しにくい」「周囲に知られるのが恥ずかしい」などが主な理由ですが、そこからは更年期に対する社会全体の認知度の低さが垣間見えます。
Q. 更年期の悩みを周りや職場に相談できますか?(回答:50名)
体の不調だけでなく、集中力や記憶力の低下、やる気が起きないなど、精神的な不調も出てしまうのが更年期障害の特徴。そのため、いままでにはないようなミスをしたり、できたことができなくなったり、といったことが仕事でも日常生活でも起きてしまいます。なかには我慢をしてひとりで抱え込んでしまう人もいますが、これらはあくまでも更年期によるものであって、本来は自分のせいだと責めるべきではありません。とはいえ、いまだに「更年期は恥ずかしいもの」という風潮が社会に漂っているのも事実。だからこそ、どうやって自分をケアしていくかが更年期における重要な対処法のひとつとなってくるのです。
ホルモンケアの必要性を感じている女性は98%!
実際、今回TRULYによるセミナーを受けて、ホルモンケアの必要性を感じたという女性は、「とても感じた」「どちらかというと感じた」を合わせて98%にも上りました。女性のなかにも、婦人科に行くのはハードルが高いと感じている人はまだまだ多くいるので、社内で専門的なことを話せる人を設置するといった対応が企業にも求められていると言えます。
Q. ホルモンケアは必要だと感じましたか?(回答:59名)
そのほかにも、「生理休暇だけではなく、更年期でも休めるように配慮してもらえると助かる」「男性にも更年期に関するセミナー受けてもらいたい」といった意見が上がっており、更年期はもはや当事者のみの問題ではありません。目指していくべきは、更年期だからとキャリアを諦めることのないように、働く女性にとってよりよい環境づくりができること。そのためにも、ひとりひとりが声を上げていくことから始めて行く必要がありそうです。