体重増加が止まらない!更年期で太るのはいつまで?

「最近体重がどんどん増えている」
「食事には気を付けているつもりなのにぜんぜん痩せない」
体重に関する悩みを抱える更年期世代の女性は少なくありません。
体重が増えると「食べる量を減らさないと」と焦る気持ちになりやすいですが、簡単には痩せにくいのが更年期の特徴です。
年齢とともに痩せにくくなる原因は一体なんなのか?その理由と、体重コントロールのコツについて解説します。
何をやっても減らない!じわじわ増え続ける40代の体重
40代後半の明日香さん。若い頃は少し食べすぎても、数日気をつければ体重はすぐ元に戻っていました。ところが最近は、何をやっても体重が減らないどころか、ちょっと増えた分がそのまま定着してしまうように……。
食事を控えたり運動を取り入れたりと工夫をしても、体重も体型も変わらないことに焦りと不安を感じる日々。「これが更年期太りってやつ?」と、この先どんどん太ってしまうのではと心配になり、気持ちも沈みがちになっています。
このようなお悩みの声がTRULYにも寄せられます。
更年期太りの体験談で共通しているのが、食べる量は変わっていないのに体重が増えるということ、そして、一度増えてしまった体重はなかなか減らないということです。
更年期太りの手ごわさが体験談からよくわかります。

【更年期太り】3つの原因
更年期に入ると、多くの女性が体重増加に悩まされることがありますが、この「更年期太り」は、さまざまな生理的・心理的要因によって引き起こされます。
その理由は大きく下記の3つ。
1.女性ホルモンの減少
更年期になると、卵巣からの女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少します。
エストロゲンには、脂肪量が過剰にならないように抑える働きや食欲をコントロールする働きがあります。そのため、更年期にエストロゲンの分泌量が減ることで、体脂肪が蓄積しやすくなったり、食べ過ぎてしまったりしやすくなるのです。
また、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)もエストロゲンの影響を受けていて、更年期世代はエストロゲンが減ることでお腹周りが太くなる内蔵型肥満になりやすいと言われています。
2.筋肉量・基礎代謝の低下
加齢とともに徐々に筋肉量が減少し、その影響で基礎代謝も低下します。基礎代謝が低下すると、日常生活で消費するエネルギーが減少してしまいます。
つまり、それまでと同じ食生活を続けていても、消費できるエネルギーが少なくなるので、体重が増えやすくなるのです。
3.更年期症状・更年期障害によるストレス
ホットフラッシュや不眠、イライラなどのつらい更年期症状が現れると、ストレスを感じるものです
そこで注意が必要なのが、ストレスによって食べ過ぎてしまうタイプの人。
更年期症状によるストレスで食欲のコントロールが難しくなり、その影響で太ってしまうことがあります。
更年期で<痩せる人・太る人>違いとは?
その一方で更年期においても体重をキープ、またはダイエットに成功する人もいます。
痩せる人の特徴としては、以下のような3つのポイントがあげられます。
- 運動する習慣がある
- バランスの取れた食生活
- ストレス管理が上手
これらは更年期に関わらず全ての世代に当てはまることですが、ホルモンバランスが崩れることで太りやすい更年期世代には特に意識したいポイントです。
簡単なようで、なかなか続けることが難しい要素ではありますが、少しずつでも取り入れてみましょう。
体重増加はいつまで?更年期が終わると痩せるって本当?
更年期の期間は、閉経を挟んだ前後5年、合計10年間です。この期間は、女性ホルモンが大きく乱高下しながら減少していきます。
更年期が終わった後も女性ホルモンは減少したままです。そのため一般的には、更年期が終わるとエストロゲンの恩恵を受けられなくなり、太りやすくなると言われています。
しかし反対に更年期が終わることで、それまで悩まされていた更年期症状から解放されてストレスが減り、体重の増加が抑えられる場合があります。
ただし何もしていないのにどんどん痩せてしまうようなら、その影に病気や異常が隠れている可能性も否めません。体重の減少が気になる時は、病院で相談してみましょう。
【40代・50代】体重増加を止める方法
どんどん増える更年期の体重増加を止めるためには、以下のような予防策や対策を行うとよいでしょう。
運動で筋肉量UP
筋力トレーニングや有酸素運動を定期的に行うことで、基礎代謝を高め、脂肪燃焼を促進します。
運動は無理なく継続できることが重要。ウォーキングを習慣にしたり、ヨガで筋力アップを目指したりするのが、更年期世代にはおすすめです。
タンパク質を意識した食事
極端にカロリーを控えるような無理な食事制限は、筋肉や骨が弱くなりやすい更年期世代は絶対にやめましょう。
脂肪を燃焼する筋肉の維持や修復に必要なタンパク質を積極的に摂取することで、代謝をサポートします。また、大豆製品やビタミンを中心にバランスの良い食事を意識しましょう。
サプリ・漢方
大豆イソフラボンから腸内細菌によって作られる「エクオール」は、女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをすることで、更年期特有の体脂肪やコレステロールの増加を防ぐことが期待できます。

また、漢方の力を借りることで、更年期症状の緩和や体重管理に役立つ場合があります。更年期太りに対しては、次のような漢方薬が使われることがあります。
- 大柴胡湯(だいさいことう):脂肪と便秘が気になる方
- 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):お腹周りの脂肪が気になる方
- 防己黄耆湯(ぼういおうぎとう):下半身太りやむくみが気になる方
ただし漢方薬は体質に合っていないと効果を十分に感じられない場合があります。漢方を使い始める際は、専門家の指導を受けるようにしましょう。
更年期の悩みを病院で相談
更年期の症状が強く、生活や仕事に支障が出る場合は、医師の診察を受けましょう。適切な治療を受けて、つらい更年期症状が改善することで、更年期太りの解消に近づくかもしれません。
変化に合わせたダイエットで体重増加をSTOP
更年期の体重増加は避けられない要因もありますが、積極的なライフスタイルの見直しや健康的な食生活、適度な運動を通じて、コントロールすることが可能です。
また、更年期が終わることで不調やストレスから解放され、体重増加が止まることもあります。
更年期は無理なダイエットではなく、更年期の期間を健康的に過ごすために、コツコツと続けられる対策を取り入れていきましょう。







