アーユルヴェーダ的夏の過ごし方《ピッタ編》
こんにちは。ヨガインストラクターでアーユルヴェーダ講師のMAMIです。夏到来!本格的に暑さを感じる季節になってきましたね。
夏はドーシャではピッタが過剰になりやすい時期でもあります。ピッタがもつ火のエネルギーが、暑さと共に過剰となり乱れやすくなってしまうのです。
そこで今回は、アーユルヴェーダ的に夏をどのように過ごすのが良いのかご紹介していきます。
ピッタとは
あらためてピッタの特徴を確認していきましょう。
ピッタは火と水のエネルギーを持ち、主に火のエネルギーが優位となっています。
性格
情熱的、知的、リーダータイプ、チャレンジ精神がある、完璧主義、怒りっぽい、見栄っ張りなど
体質
快食、快便、目の充血、皮膚の発疹、体が温かい、体が柔らかい、若白髪など
体型
筋肉や骨が過度に発達している。中肉中背、目つきが鋭い、黄色っぽい肌
夏の季節(ピッタ)に起こりやすい症状とその原因はなにか
夏は暑さにより冷たい食べ物やアルコールなどの嗜好品を取り入れたくなりやすくなります。でもその状態が続くと、ピッタが過剰になり様々な症状を引き起こしてしまうのです。ピッタドーシャが過剰になると消化器系や皮膚に異常が現れてきます。
症状
・喉の渇き増進
・空腹感
・灼熱感
・不眠、疲労
・多汗、強い体臭
・黄色い便、尿、目、皮膚
・めまい、嘔気、気絶
・怒り、支離滅裂な話し方
原因
・辛味、酸味、塩味の過剰摂取
・アルコール製品
・胃の灼熱感の原因になる熱すぎるもの
・怒り
・太陽、火、夏〜秋
夏の過ごし方とピッタが過剰になったときの対処法
まず、この時期は熱をため込まないことが重要になります。太陽にあたるだけではなく、摂取する食べ物、嗜好品、環境などでピッタドーシャ火のエネルギーは過剰になりやすくなるのです。
ピッタが過剰になっている時には、より増加させるものが欲しくなります。そのため、過剰になったドーシャを抑えるのに必要なのは、反対の作用をもつものを取り入れることが必要です。
先ほどお伝えした、ピッタが過剰になる原因を参考にしていきましょう。ピッタを下げるのに一番良いのは冷ます作業をしてあげることです。ただ単に冷たい飲み物、アイスクリーム、氷などを摂取することではありません。
ピッタが好んで取り入れたくなるラサ(味)は、「酸味、塩味、辛味」です。過剰になっている時こそより摂取したくなるため、3つを抑える「渋味、苦味、甘味」を取り入れていきます。
また嗜好品を控えること、体を冷やす夏野菜を中心とした食事、ギーやココナッツオイルの使用、目につく場所にものを置かないなど、環境を整えることが大切です。
寝る前にホットミルクにギーを入れて飲むことやサンダルウッド、ベチバーなどの冷やす作用のあるハーブペーストを全身に塗布することでひんやりした環境で過ごすことができ、症状の一つである不眠も解消されます。
夏はどんな食事を摂取するのが良い?
日本は夏の時期には瓜科のものが多く取れます。夏の旬のもの、暑い季節、気候の場所で生育する作物はピッタを鎮静化させる作用があります。
取り入れたいラサ「甘味、渋味、苦味」は人工甘味料で摂取するのではなく、野菜や果物から摂取していきます。
甘味には穀物類、渋味、苦味には緑黄色野菜などがピッタのバランスを整えてくれます。
その他コリアンダー、カルダモン、ターメリック、ナツメグ、クローブ、シナモン、ミントなどスパイスやハーブもオススメです。
オススメの料理
・ゴーヤチャンプル
・キチャリ
・さつまいものココナッツ煮
・チャイ
など
1番のオススメは『ギー』です! ギーとは無塩バターを溶かし、不純物を取り除いた良質な油です。
ピッタと更年期
春の季節カパ編でも記載しましたが、アーユルヴェーダでは更年期はヴァータが増大すると考えられており、それぞれのドーシャによって現れる症状は異なります。
ピッタドーシャの人が起こりやすい症状
・怒り
・過敏
・短気
・ホットフラッシュ
・出血過多
・皮膚のトラブル
これらを鎮静させ、症状を最小限にするためにも体への不要なもの(アーマ)を溜め込まない食生活、ヨガ、オイルマッサージ、アロエベラ、シャタヴァリ、サフランなどのハーブ(サプリメント)を取り入れるなど体と心の浄化を行いバランスが保ちながら更年期を乗り越えていきましょう!