ゲップがよく出るのは更年期のせい?原因と対処法

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「最近、ゲップがよく出るようになった…」と感じていませんか?

更年期に入ると、ホルモンバランスの変化によって胃腸の調子が乱れやすくなります。ゲップ自体は日常的に起こるものですが、頻繁なゲップや胸やけ、胃の不快感が続く場合は要注意です。

更年期のサインとしては、ホットフラッシュや不眠、イライラなどの心身の変化に加え、月経周期の乱れなどが挙げられます1)。こうした変化に心当たりがある方は、更年期の影響による不調の可能性も考えられるでしょう。

この記事では、更年期とゲップの関係や対処法について、わかりやすくお伝えします。

目次

更年期になると「ゲップがよく出る・止まらない」原因

更年期にゲップが増える背景には、ホルモン・加齢・生活習慣という3つの要因が複雑に絡み合っています。それぞれ詳しく見ていきましょう。

女性ホルモン(エストロゲン)と自律神経の乱れ

更年期に入ると、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が不安定になります1

エストロゲンの分泌は、自律神経のバランスを保つ脳の視床下部が主に調整しているため、更年期には自律神経が乱れやすくなるのです。 その結果、食道と胃の境にある下部食道括約筋(食道の入り口を締めるバルブのような筋肉)の働きが弱まり、胃の空気が逆流してゲップが出やすくなります。

また、消化の動きも鈍くなるため、ガスがたまりやすい状態にもなります。

加齢による胃腸の働きの低下

更年期を迎える40〜50代は、加齢による胃腸機能の低下も重なる時期です。

胃の動きが鈍くなると、食べたものが胃に長くとどまり、発酵してガスが生じやすくなります。

さらに、食道の筋力も落ちてくるため、食後のゲップや不快感が増えやすくなるのです。

ストレスや食生活の影響

更年期はホットフラッシュや不眠など、心身に不調が出やすい時期でもあります1)。ストレスがかかると、無意識に空気を飲み込む空気嚥下症(くうきえんげしょう)が起きやすくなり、ゲップが増える原因になります。

また、炭酸飲料や脂っこい食事、早食いもゲップを増やす原因に。仕事や家事、育児と忙しい更年期世代は、食生活が乱れがちな点にも注意が必要です。

ゲップ以外に「胸やけ」「胃が気持ち悪い」は病気のサインかも!?

ゲップに加えて胸やけや胃の痛み、不快感が続く場合、消化器系の病気が隠れている可能性があります。代表的なものとして、逆流性食道炎・胃潰瘍・機能性ディスペプシア・胃がんが挙げられます。

ここでは、それぞれの特徴を確認しておきましょう。

逆流性食道炎

胃酸が食道に逆流して炎症を起こす病気です。胸やけやゲップ、酸っぱいものが込み上げる感覚が主な症状です。食後や横になったときに症状が出やすい特徴があります2。 更年期は自律神経の乱れで胃酸の逆流が起きやすいため、気になる症状があれば早めに消化器内科へ相談しましょう。

胃潰瘍

胃の粘膜が傷ついてただれた状態で、みぞおちの痛みや食後の不快感が代表的な症状です。 

原因として、ピロリ菌や鎮痛薬の長期服用などがあります3。黒っぽい便が出た場合は早急な受診が必要です。

機能性ディスペプシア

検査をしても異常が見つからないのに、胃の不快感や膨満感(お腹が張る感じ)、少し食べただけで満腹になる感覚などが続いている状態を指します4

原因として自律神経の乱れやストレスなどがあり、更年期に増えやすいと言われています。

胃がん

初期は自覚症状が出にくいですが、進行すると食欲不振や体重減少、胃の不快感などが現れます5

40代以降はリスクが高まるため、定期的に内視鏡検査(胃カメラ)を受けることが大切です。

更年期のゲップを減らす!今日からできる3つの対処法

ホルモンの変化は避けられませんが、日常の工夫で胃腸の負担を減らすことはできます。できることからセルフケアを始めてみましょう。

胃に負担をかけない食生活

手軽にできる対策の一つは、早食いをやめること。食べ物と一緒に飲み込む空気の量が減るため、ゲップが出にくくなります。炭酸飲料・脂肪の多い食事・玉ねぎやキャベツなどのガスが出やすい食材も控えめにしましょう。

また、食後はすぐに横にならず30分〜1時間は体を起こしておくことで、胃酸の逆流防止につながります。

1回の食事量を減らして回数を増やす「分食(ぶんしょく)」も取り入れながら、腹八分目を意識してみましょう。

ストレスを発散

ストレスを溜め込むと、胃腸の不調を招きやすくなります。

ウォーキングや軽いストレッチなどの有酸素運動、ぬるめのお湯(38〜40℃)での入浴、好きな音楽を聴いたり趣味の時間をつくったりと、自分なりのストレス発散法を持つことが大切です。

心身をリラックスさせることで、副交感神経が優位になりやすくなります。

漢方薬・ツボを活用

漢方薬では「六君子湯(りっくんしとう)6」や「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)7」が胃腸の不調に用いられることがあります。 体質によって合う薬も異なるため、自己判断は避けましょう。

ツボ押しも手軽に取り入れやすいセルフケアの一つです。みぞおちとへその中間にある「中脘(ちゅうかん)」や、手首の内側から指3本分上にある「内関(ないかん)」は、胃の不快感やゲップに効くとされています。息を吐きながら、気持ちいいと感じる程度の力でゆっくり押してみましょう。

更年期に増えるゲップは早めに対策&スッキリした毎日を

本記事では、更年期にゲップがよく出る原因と対処法について解説してきました。

エストロゲン低下による自律神経の乱れや加齢による胃腸機能の低下、ストレスなどが重なると、ゲップが出やすくなります。胸やけや痛みを伴う場合は別の原因が隠れている可能性もあるため、気になる症状が続く場合は消化器内科への受診を検討しましょう。

食生活やストレスケア、漢方、ツボ押しなどを上手に組み合わせて、スッキリした毎日を取り戻しましょう。

参考

  1. 公益財団法人 日本産科婦人科学会 ↩︎
  2. 慶応義塾大学病院 ↩︎
  3. 慶応義塾大学病院 ↩︎
  4. 慶応義塾大学病院 ↩︎
  5. 国立研究開発法人国立がん研究センター ↩︎
  6. genome.jp 医療用医薬品 : 六君子湯 ↩︎
  7. genome.jp 医療用医薬品 :半夏瀉心湯 ↩︎

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この記事を書いた人

立岩 奈緒のアバター 立岩 奈緒 【看護師】立岩奈緒

看護師として、9年間病院で勤務。
血液内科・神経内科・整形外科・婦人科外科・泌尿器科を経験。
現在は3児の母として家事・育児に奮闘しながら、Webライターとして医療・健康に関するコラムの執筆をしています。
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