【監修医師】齋藤真理子
食生活の乱れは、いろいろな不調を引き起こします。
それは、女性ホルモンにも影響を及ぼし、身体だけでなく気持ちの面の不安定にもつながってしまっています!
分子栄養学を日々研究されている齋藤先生に、「食事と女性ホルモン」について伺いました。
女性は生理があるので女性ホルモンが周期的に変化していきます。エストロゲン代謝は女性のイライラ具合に大きく関与していますので、ホルモン状態によって精神的に不安定になりやすいです。
※エストロゲン代謝とは、どのような状態の事でしょうか?
ステロイドホルモンの生合成の産物として、エストロゲン代謝がかかわります。エストロゲンは生理や閉経にかかわる代謝経路で、骨代謝などにも深いかかわりをもっています。
そもそもステロイドの材料がコレステロールであり、そこから変化をして女性ホルモンなども作られます。
エストロゲン代謝は、銅と亜鉛バランスに関係するので、普段から亜鉛を多く摂取するように心がけています。
PMS(月経前症候群)を感じやすく、感情的になってしまう方は銅が多く、亜鉛が低い状態の方が多いです。
そのような方は、亜鉛の多く含まれている食材を意識的にとりましょう。お薬などをすぐ飲むのではなく、可能であれば医療機関で「血清銅」や「亜鉛」の数値を確認するとよいです。
食生活の乱れがあって糖分過多だったり、ストレスが多いと胃酸の出る量が低下します。すると亜鉛が消費されてしまい、不足してしまいますので、PMSが起こりやすい状況になってしまいます。私は、タンパク質を多めに取り亜鉛サプリをとるようにしています。
女性ホルモンも肌もすべて、今食べているものを材料として作られていますから、何を食べてどのように代謝されていくか、分子栄養学的な分野は大変興味があり日々勉強しております。
女性のダイエットなどで多いのは、お野菜だけ食べるとか、脂質を抜いてしまうとか、偏った食事になりがちですが、身体をつくる材料に欠かしてはいけないものがタンパク質であり、脂質だったりします。
サプリだけで食事を満たすことがないように、普段からバランスのよい食生活をして更年期予防などもしていきましょう。
【監修医師】齋藤真理子
山本メディカルセンター 院長 ■資格 医学博士 日本形成外科学会認定形成外科専門医 分子栄養学認定医 ■プロフィール 昭和大学医学部卒。 2010年に山本メディカルセンター入職し皮膚科・形成外科を立ち上げる。 アンチエイジング分野にも取組み、メディカルスパ、ドクターズコスメなどの開発・販売も手がけている。 2016年4月に同クリニック2代目院長に就任。皮膚科・形成外科外来、美容皮膚科・外科などを統括している。
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