運動で更年期対策?効果と40代・50代に取り入れたい運動3選

運動して更年期対策!何から始める?
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更年期対策に運動がいいと聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。とはいえ、「何の運動から始めたらいいか分からない」「なかなか運動する気になれない」と悩んでいる人が少なくありません。

40代・50代はホルモンバランスが変動し、人によってホットフラッシュや疲労感、不眠、イライラ、気分の落ち込みなどの更年期症状が起こりやすい時期。そんな時こそ取り入れたいのが運動です。体を動かすことは、更年期の不調をやわらげるのに役立ちます。

今回は、更年期の運動で得られる効果、今日からできるおすすめの運動と継続させるコツについてご紹介します。

目次

40代・50代必見!更年期に運動する効果とは?

体や心にさまざまな不調が起こり、程度や現れ方に大きく個人差がある更年期症状。40代以降の女性・男性が定期的に運動することは、さまざまな面から更年期症状の軽減に役立ちます1

ホルモンバランスの調整

適度な運動は、更年期に低下しつつあるホルモン(女性:エストロゲン、男性:テストステロン)の分泌を促してくれます。運動すると、血行がよくなり、ホルモンを分泌している器官に酸素や栄養が届きやすくなるためです。

また、更年期はホルモンバランスとともに自律神経のバランスが乱れがち。心地よい程度の運動は、自律神経のバランスを整えてくれるため、ホットフラッシュや不眠といった更年期に多くみられる不調をやわらげてくれます。

骨粗しょう症の予防

更年期を過ぎると、とくに女性は骨粗しょう症のリスクが高まります。

運動は、骨を支える筋力を高めてくれるだけでなく、骨に重力や圧力がかかることで、骨密度を高める効果が期待できます2

ウォーキングや筋力トレーニングなど、骨に刺激が伝わる運動が骨粗しょう症予防に効果的です。

筋力や基礎代謝の向上

運動は、更年期に低下しやすい筋力や基礎代謝を高めるのにも役立ちます。

女性の場合、更年期にエストロゲンが減少すると、ダメージを受けた筋肉の再生が鈍くなり3、筋繊維が細くなる傾向に。男性の場合は、テストステロンの減少によって筋肉量や筋力が落ちやすくなります。

また、年齢とともに基礎代謝が低下しやすく、これまでと同じ食生活をしていても太りやすい時期。それに伴って、更年期は脂質異常症や高血圧などの生活習慣病のリスクが高まります。

運動することは、筋力や基礎代謝が向上するため、更年期に起こりやすい肩こりや腰痛・関節痛を緩和するだけでなく、生活習慣病の予防にもつながります。

こころの安定・抑うつ予防

更年期の運動効果の4つ目は、こころを安定させてくれること。

適度に運動することで、更年期に乱れやすい自律神経のバランスが整い、イライラや気分の落ち込みなどを緩和してくれます。

また、心地よい程度の運動をすると、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」や多幸感をもたらす「β-エンドルフィン」が分泌されます。その結果、ストレスや不安が軽減したり、睡眠の質がよくなったりするのも運動効果の一つです。

更年期はどれくらい運動したらいいの?

更年期症状をやわらげるためには、強度が高い運動をする必要はありません。次のような運動の強度や頻度を目安にして、自分のペースで取り入れてみましょう。

運動の強度

更年期世代を含む成人では、息が弾み汗をかく程度の運動週60分程度行うことが勧められています4

ただし、運動習慣には個人差があるため、今より少しでも体を動かし、可能な範囲で取り組む事が大切です。たとえば、歩行は1日8000歩以上家事・労働・通勤などで1日60分以上、体を動かすことを目安にしてみましょう4)

運動の時間・頻度

40代・50代は、週に2〜3回1回30〜60分程度の運動から始めてみましょう。

運動をやらなければいけないと思うと、重い腰が上がらないかもしれません。もし運動時間がとれない場合は、朝・昼・夜などと10分ずつ運動するのも一つの方法です。

朝に運動すると、体が活動するスイッチが入りやすくなります。それに対して、夜に心地よい程度の運動をすると、リラックスでき、睡眠の質がよくなる傾向に。自分のライフスタイルに合わせて、無理なく続けてみましょう。

何から始める?更年期におすすめの運動3選

更年期対策に運動しようと思っても、何から始めたらいいか迷ってしまう人も少なくありません。更年期には、有酸素運動に加えて、ストレッチ筋トレを行うのが理想的です。

ウォーキング

有酸素運動の中でも、ウォーキングは今すぐにでも始められる手軽な運動です。

ウォーキングを含む有酸素運動は、体力の維持だけでなく自律神経のバランスを整え、セロトニンやβ-エンドルフィンの分泌を促します。また、骨への刺激が加わるため、骨粗しょう症予防にも効果的です。

息が少し上がる程度のやや早歩きで、腕を大きく振りながら歩きましょう。

運動する時間がなかなか確保できないという人は、通勤の際にいつもより10分プラスして歩く、エスカレーターに乗らずに階段を使うのも一つの方法。小さな積み重ねが、更年期の不調改善につながります。

ヨガ・ストレッチ

ヨガストレッチは、更年期世代の女性・男性におすすめの運動です。

ヨガやストレッチで、体を動かすことで、凝り固まった筋肉がほぐれ、血行の改善と柔軟性をアップできます。また、心地よい呼吸を繰り返すことで、副交感神経が優位になり、心身がリラックスして自律神経のバランスが整いやすくなります。

簡単な筋トレ(スクワットなど)

更年期は、スクワットやプランクなどの簡単な筋トレで、骨と筋力を強くすることも大切です。

40代以降は、筋力や基礎代謝が低下しやすくなるため、筋力トレーニングで筋肉量をできるだけ維持・増大させると運動の効果を高められます。

とくに、全身を支える大きな筋肉である「お尻」「太もも」「体幹」などのトレーニングを行うと、姿勢や基礎代謝の改善が期待できます。自宅でできるスクワットやプランクなどから、少しずつ始めてみましょう。

無理せず・楽しく!更年期の運動を継続させるコツ

家事や仕事、育児などで忙しい更年期世代は、自分の時間を確保するのが後回しになりがち。運動できないと悩んでしまわないためには、無理せず・楽しく運動することが継続の秘訣です。

小さな目標からスタート

まずは小さな目標を立てるのがおすすめです。たとえば、「いつもより10分プラスして歩く」「寝る前にヨガやストレッチする」など、自分が達成できそうな内容から始めてみましょう。

運動アプリや手帳に記録すると、運動した内容や時間が可視化でき、モチベーションを保ちやすくなります。

日常生活や好きなことと組み合わせる

自分のライフスタイルや好きなことと組み合わせると、無理なく・楽しく運動できます。

掃除や料理をしながら体を動かしたり、通勤電車に乗っている時に「かかと落とし」をしたりと、ちょっとした工夫の積み重ねが運動習慣につながります。

親しい友達と一緒にダンスやスポーツをする、好きな音楽を聴きながらウォーキングするなど、運動を楽しむことも継続のポイントです。

その日の体調に合わせる

更年期はホルモンバランスの変動によって、体調が変わりやすい時期。不調を我慢して、「今日も決まった運動をしなければならない」と考える必要はありません。

疲れ気味の日はヨガやストレッチなどで体をリラックスさせ、体調が比較的落ち着いている日はいつもより長くウォーキングや筋トレをするのもよいでしょう。その日の自分の体調に合わせて、運動メニューを変えることも大切です。

体験談「どんよりした毎日が、15分の朝散歩で晴れやかに」

50歳を過ぎた頃から、朝起きた瞬間から体が重く、理由もなく不安やイライラに襲われるようになった陽子さん(仮名)。家族の何気ない一言にカッとなって自己嫌悪に陥る毎日だったそうです。

そんな時、友人に勧められたのが「朝のウォーキング」。最初は「そんな元気ないよ」と思っていましたが、朝の15分だけ始めてみると、少しずつ頭のモヤモヤが晴れて、イライラも軽減

マイペースにゆっくり続け、半年経った今では「歩いている間は、自然と呼吸が深くなり、自分の心と向き合う穏やかな時間になりました」と話しています。

自分のペースで運動して更年期を心地よく過ごそう

更年期に運動すると、ホルモンや自律神経のバランスが安定し、体とこころの不調を緩和しやすくなることをお伝えしました。

運動は、更年期に変わりやすい体とこころをケアする一つの方法。だからこそ、できる運動から少しずつ続けていくことが大切です。自分に合った運動を見つけて、更年期を健やかに過ごしましょう。

参考文献

  1. 上田真寿美•徳永幹雄(2000). 中年期女性の更年期症状と運動・スポーツ. 健康科学, 22, 37-45, 九州大学健康科学センター. ↩︎
  2. 厚生労働省. 健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット〜「骨粗鬆症予防のための運動 – 骨に刺激が加わる運動を」. ↩︎
  3. Yuriko Kitajima, Yusuke Ono(2016). Estrogens maintain skeletal muscle and satellite cell functions. Journal of Endocrinology: 229(3), 267-275. ↩︎
  4. 厚生労働省. 身体活動・運身体活動・運動の推進 |厚生労働省動の推進「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 成人版」  ↩︎
運動して更年期対策!何から始める?

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この記事を書いた人

榎本真美子のアバター 榎本真美子 【看護師・保健師】

看護師・保健師
女性の健康総合アドバイザー
薬膳コーディネーター

都内総合病院の婦人科・乳腺科などに勤務後、女性総合診療のクリニックに従事。女性ホルモンと体・心のつながりについて理解を深め、さまざまな患者さんをサポートする。
その後、家族の転勤に伴い海外生活を経験。
健康管理やセルフケアの大切さを実感し、看護師ライターとして健康に役立つ情報発信に努めている。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

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