【質問】更年期の時に、気をつけたほうが良い病気はありますか? 人間ドックでは、どのような健診を受けておくと良いでしょうか?

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質問

更年期の時に、気をつけたほうが良い病気はありますか? 人間ドックでは、どのような健診を受けておくと良いでしょうか?

回答

更年期以降はホルモンバランスの変化により、LDL(悪玉)コレステロールが上昇しやすいため、健診ではコレステロール値の確認は必ず受けましょう。コレステロールも血圧と同様、一度高かったらすぐ治療というわけではなく、生活習慣の改善で低下を期待できる側面もあります。コレステロールの高値がしばらく続いている場合は、頸動脈エコー検査で、頚動脈にプラーク(コレステロールの塊)ができているか確認することをお勧めします。プラーク形成が認められる場合は、コレステロールに対する薬物治療も検討しましょう。

動悸やほてりなどの症状が気になる場合は、甲状腺疾患の除外として甲状腺ホルモンの採血を追加できる施設も多いので、追加して確認するとよいでしょう。

更年期では、代謝の低下により体重が増加することもありますが、体重増加により脂肪肝や高血圧などが引き起こされることもあります。肝機能の採血や血圧測定は基本の人間ドックに含まれていることがほとんどですので、基本の検査もきちんと受けておくことをお勧めします。

また、更年期は骨密度の低下も現れやすくなるので、骨密度検査で現在の骨密度を把握しておくことも大事です。

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この記事を書いた人

医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会認定循環器専門医
日医認定産業医
人間ドック健診専門医・指導医

北里大学医学部入学。北里大学病院にて初期研修終了後、関連病院にて心不全や心筋梗塞といった循環器内科領域の研鑽を積み、北里大学医療系大学院にて博士号取得。 北里大学病院循環器内科助教、北里研究所病院循環器内科医長、北里大学東病院健康科学センターを経て、北里研究所病院予防医学センター人間ドック科部長として活躍中。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

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