【リレーションシップコンサルタント】此花わか
こんにちは。リレーションシップコンサルタントの此花わかです。
人生100年と言われる現代で、何十年も同じ人とパートナーシップを築くのは至難の業。
欧米の離婚率は約半数と言われていますし、家父長制的な価値観の強い日本でさえも約3割の夫婦が離婚に至ります。
結婚が社会的機能を果たさなくなり、自由な恋愛意思にもとづいたものとなった現在、長期間のパートナーシップに必須なのが「許し」。
ただし、パートナーの嫌なところを何でも許してしまうと自分自身のニーズや欲求が満たされず、つらい思いをすることになりますよね。
今回は、「許し」について考えてみたいと思います。
まずは「許し」の意味を確認してみましょう。
「許し」は、パートナーにだけ必要なのではありません。
パートナーと問題が起きた時、相手を許す前に「自分も悪かった」と自分を責めてしまいがちですが、自分自身の非を認めても”責め続ける”ことはやめましょう。
パートナーを許す前に自分自身を許すことが必要です。
また、悲しさ、辛さ、くやしさ、怒り……こういったネガティブな感情を持つのは人間である証拠。
ネガティブな感情を経て人間は幸せを感じ成長するのだから、自分のネガティブな感情から目をそむけず、認めましょう。
男性も女性も、他人や自分を傷つけない限り、泣きたい時は泣いてもよいし、怒りたい時は怒ってもよいのです。
「許し」には4つの目的があります。
パートナーとの間に葛藤が起きても別れず一緒にいると選択した場合、自分やパートナーを許さないと、不幸せな関係が続いてしまいます。
「許し」は必要ですが、同時に起きたことを完全に"忘れるのではなく"、そこから"学ぶ"ことでパートナーとの仲が強化され、いつか心に平穏が訪れます。
「許しで」やってはいけない4つの項目を紹介します。
例えば、パートナーが浮気をした時。その時に、パートナーと別れずに「許す」と決めたのなら、このように伝えます。
【自分】浮気をしたことを許すことに決めたけど、あなたが私の信頼を取り戻すには長い時間がかかると思う
【パートナー】どうしたら君の信頼を取り戻すことができる?
【自分】それは自分で考えてほしい。解決法を自分で考えて努力するのならば、私はいちいち蒸し返さない努力はするけれど、その間、私のネガティブな感情を受け入れる責任があなたにはある
このように、「信頼を取り戻すには時間がかかる」こと、「パートナーは自分で主体的に解決法を考え、日々努力する責任がある」ことを告げましょう。
パートナーへの不信感は長く続くかもしれませんし、その間にネガティブな感情を引きずってしまっても、決してあなたのせいではありません。
とはいえ、パートナーに対するネガティブな感情をもったままでは前に進めませんよね。
延々とパートナーに嫌味を言ったり、パートナーを罰し続けたりすると自分自身が苦しくなってしまいます。
「許す」と決めても自分やパートナーを責めたくなったとき、以下のエクササイズを行ってみましょう。
① ノートをいつも自分の近くに置いておく。自分を責めたくなった時、その気持ちをノートに記す
② 毎週、そのノートを見て自分のネガティブな感情を認めて、その出来事から自分が学んだことを書き出す
③ 同時に、自分が前に進んでいる兆候を書き出し、自分の成長を自覚する
「許す」と決めたのに、パートナーに爆発しそうになった時のエクササイズ。
①「XX(パートナーの名前)を許す」とノートに記す
② 以下の質問について答えを書く
・なぜこの人に私は怒ってしまったのだろうか?
・このような状況に陥ってしまった要素は何だったのだろうか? そこにミスコミュニケーションはなかっただろうか?
・パートナーは意図的に私を傷つけようとしたのか?
・パートナーは信頼を取り戻そうと努力しているのだろうか?
自分の気持ち、パートナーが犯した間違いの原因、状況、意図、そして、許した後のパートナーの努力を客観的に書き出すことで、物事を大局的に捉えることができます。
そうして、パートナーが変わる努力をしているか、パートナーも自分もそこから学び、愛を深めようと努められているかを認識することもできます。
ここで強調したいのは、パートナーがきちんと努力している限り、負の感情は時間が経つにつれ改善されていくということ。
また、パートナーを許しても、彼/彼女が同じような間違いを繰り返し起こしていないか意識的に観察してみましょう。
パートナーが「許された」後に何も学んでいないようであれば、「許す」のを止めて"、自分の幸せ"を実現するための選択をしてもよいと思います。
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