【質問】どのような検査を受けて、どのような結果が出たら、更年期障害と診断されますか?
質問
どのような検査を受けて、どのような結果が出たら、更年期障害と診断されますか?
回答
更年期障害は、女性ホルモンの急激な減少というホルモン環境の変化に様々な要因が重なることで発症すると考えられています。のぼせやほてり、発汗過多、手足の冷え、動悸、めまいなどの「自律神経失調症状」、抑うつ感、いらいら、不安感、無気力、記憶力の低下といった「精神神経症状」、肩こり、腰痛、関節痛等の「運動器官症状」に分類され、多岐に渡ります。こうした体に不快を及ぼす症状を「更年期症状」と呼び、生活に支障をきたすほどになったものを「更年期障害」と読んでいます。
更年期症状はとても主観的なものです。通常の病気では、血液検査や画像診断など、客観的なデータで診断することが多いですが、更年期症状は自覚症状によってのみ診断されます。ホルモン検査により、卵胞刺激ホルモン(FSH)が高値であれば閉経が近いと予測することはできますが、その数値と更年期の症状の強さとは関連がありません。
更年期症状の重症度を見る指標として、更年期指数(SMI)があります。こちらは顔のほてり、汗のかきやすさ、イライラ感、肩こりなど10項目の症状の出現頻度や程度をスコアリングし、簡便に更年期障害の程度を評価するものです。受診時に渡されることもありますが、インターネット上にも情報があるので、自分の症状を客観的に把握するためにも参考にしてみると良いでしょう。
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