女性のための鍼灸師が教える!〜頭痛編〜あなたはどのタイプ?

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「東洋医学の観点から更年期に向き合うシリーズ」の今回お話しするテーマは、「頭痛」です。

頭痛は、国民の4人に1人は悩んでいると言われている症状です。また、更年期症状においても頭痛を訴える方は非常に多く、適切な診断や治療が重要です。頭痛には、症状によっては急を要するものから、ご自身で対応できるものまで様々な種類があります。

今回は、ご自身の頭痛のタイプを見極め、適切な対処ができるようお話しをしていきます。

目次

精神神経症状編 ~頭痛~

更年期症状として「頭痛」というと、エストロゲンというホルモンの分泌低下により起こる片頭痛があげられます。

しかし、元々頭痛を持っている方、更年期世代になってから頭痛をかかえるようになったものの、ホルモン以外の影響の場合など、色々なパターンが考えられます。

頭痛の種類として大きく3つあると言われており、それがこちらです。

①片頭痛

②緊張型頭痛

③三叉神経・自律神経性頭痛

①片頭痛の特徴

・強い痛みが数時間〜3日間続く

・頭の片側など一部分に起こる

・ズキンズキンと痛む

・階段を上がるなどの日常の動作で痛みが増す

②緊張型頭痛

・軽い痛みが30分〜1週間ほど続く

・頭全体に痛みがある

・ギュッと締め付けられたように痛む

・日常生活の動きで痛みが増すことはない

③三叉神経・自律神経性頭痛

・強い痛みが15分〜3時間起こる

・1日に数回、目の奥や片側の頭が痛む

・季節の変わり目など毎年同じ時期に起こる

・目の充血や涙、鼻水などが出る

最近では、片頭痛と緊張型を併発している方も多く見られます。また慢性的な頭痛で、薬剤を多量に使用することによる頭痛というものも起きています。

まずは、ご自身の頭痛の特徴や現れ方を今一度見直してみましょう。

ただし、「今までに経験したことのない痛み」「いつもと違う痛み」を感じた場合は、早急に専門医を受診してください。

東洋医学でいう「頭痛」とは?

東洋医学では、「頭痛」は外からの要因である外感性頭痛と、体内のどこかが要因である内傷性頭痛の大きく二つに分類します。

【外感性頭痛】

主に急性の頭痛の場合に、原因となることが多いタイプです。

風邪のウィルスや外部から外邪(がいじゃ)がという頭痛の要因となるものが頭部や体内に侵入して、頭部の気・血・水の流れが悪くなると考えます。頭部のどの部分が痛くなるかなどによって、診断していきます。

【内傷性頭痛】

慢性的または反復的に起こる頭痛の原因となります。

脳の栄養となる気・血・水のバランスが崩れることにより起こると言われており、理由として、五臓の中でも肝・脾・腎の三臓と密接な関係があります。

(五臓や気・血・水についての詳細は前回コラムにて)

あなたはどのタイプ?

頭痛という症状に加え、その他の特徴などから、ご自身の体を評価していきましょう!

一つでもチェックが当てはまれば、そのタイプに該当します。タイプはどちらか一つというわけではなく、両方とも当てはまる方もいるかもしれません。

今回は、慢性的または反復的に起こる頭痛のタイプについて診断していきます。

①”疲れやすい” 頭痛タイプ

□たいして動いていなくても汗が出る

□少し動いただけで疲れる

□めまいがする

□呼吸が浅い

□食欲不振がある

②”顔色が白い” 頭痛タイプ

□顔色が蒼白または黄色っぽい

□唇や爪の色が薄い

□動悸がある

□不眠である

□目のかすみがある

③”痛みが強い” 頭痛タイプ

□刺すような痛みがある

□内出血が起こりやすい

□皮膚に乾燥や亀裂がある

□爪や唇は青紫色っぽい

□痛い場所を触ると痛みが増す

①のタイプは、脳のエネルギーである「気」を消耗しすぎている、または消化機能の低下により「気」が必要な分作られず、体力の低下や免疫力も落ちている状態です。脳へのエネルギーが足りず頭痛が起こります。

②のタイプは、脳の栄養となる「血」が消化機能の低下により、適切な量作られていない状態です。顔色や爪の色に影響しているのは、脳だけでなく、体中の様々なところへの栄養も不足しているということの現れとなります。①と②は一緒に起こることも多いです。

③のタイプは、脳の栄養となる「血」が体を巡らない状態のことです。頭痛だけでなく、どの痛みも刺すような痛みが特徴となります。体の冷え、打撲や手術の後などが原因で起こります。

ツボ押しでセルフケア!

あなたはどちらのタイプでしたか?

東洋医学では、出現している症状を一つの病気と断定するのではなく、様々なことを複合して考えていきます。二つとも当てはまったため、自分の体の症状が悪いというわけではないので安心してください。大切なのは、自分の体の症状を理解し適切な処置をしていくことです。

それでは、それぞれのタイプに良いツボをご紹介していきます。

ツボは、1回に5秒間程度2~3回、押しやすい指で痛気持ち良い程度に押しましょう!

目安は、毎日1回。習慣化していくのがベストなので、朝起きたらベットの中で、お風呂を出た後に、など時間を決めて押してみてください。

①のタイプの方

◇足三里(あしさんり)

<位置>

膝のお皿の下で、指4本分下がったところ。すねの骨の外側。

<効果>

消化機能の回復。

②のタイプの方

◇三陰交(さんいんこう)

<位置>

内くるぶしから指4本分(5~6cm)上がったところ。スネの骨のすぐ後ろ。

<効果>

生理痛などの婦人科系疾患に良い。消化器症状を調整する効果がある。

③のタイプの方

◇血海(けっかい)

<位置>

膝内側のお皿の上から指3本分上がった位置。

<効果>

血の滞りの解消。冷え性に良い。

※出典

矢野忠(2014年)レディース鍼灸 医歯薬出版株式会社

中医学基礎理論

http://www.hal.msn.to/bensho_ronji/ben121.html

頭痛ガイドライン https://www.jhsnet.net/index.html

※イラスト引用(上から順番に記載)

https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=807136&word=脚%2C美脚%2Cエステ

https://publicdomainq.net/legs-0010096/

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この記事を書いた人

淺田麻希のアバター 淺田麻希 鍼灸師

「かかりつけ鍼灸師 for woman」代表として、女性特有の自律神経やホルモンバランスによる不調に特化して施術。自身も国内航空会社にてCA時代に、自律神経失調性の様々な体の不調を経験。その時出会った鍼灸にて、改善したことをきっかけに、家庭で社会で活躍する女性を健康面で支えると決意。施術だけでなく、お灸セルフ講座や、東洋医学的視点での体の不調などを学べるセミナーを開催している。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

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