クランベリー効果と更年期|手軽にできる不調対策を紹介

47歳の春奈さん(仮名)は、生理周期が乱れがちになり「もしかして更年期?」と気になりだしています。
疲れやすさや肩こりはあるけれど、それが更年期症状なのかはっきりしないし、病院に行くほどでもない……。更年期対策に気軽に始められることはないかと検索していたときに見つけたのが「クランベリー」です。
「更年期にクランベリー?」と疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はクランベリーには更年期の不調をサポートする栄養素が豊富に含まれています。
この記事では、クランベリーの更年期への影響や効果的な摂取方法について、科学的な根拠とともに詳しく解説します。
更年期にクランベリーが注目されるワケ
更年期になると、女性ホルモンの減少により自律神経の乱れや膀胱トラブルが起こりやすくなります。そんななか注目されているのが「クランベリー」です。
クランベリーには、抗酸化作用や抗炎症作用をもつポリフェノール(プロアントシアニジン、アントシアニン)やビタミンが豊富に含まれています。これらの作用により、更年期に起こりやすい疲れやすさや肌トラブルの改善に役立つと考えられています。
さらに、クランベリーは膀胱の健康維持にも効果的とされ、頻尿や尿漏れに悩む更年期女性に適しているとも言えるでしょう。
クランベリーは食品なので、「更年期の不調を改善したいけど、病院には行くほどでもないかな」と考えがちな更年期の女性にとって試しやすく、人気が高まっています。
更年期女性にうれしい【5つのクランベリー効果】
クランベリーは、プロアントシアニジン(ポリフェノールの一種)やビタミンCなどの成分を豊富に含んでいます。
この作用により、以下の5つの効果が期待できます。
- 自律神経が整う
- 老化対策になる
- 腸内環境が改善する
- むくみの改善が期待できる
- 膀胱トラブルをサポートしてくれる
1.自律神経が整う
更年期には自律神経の乱れによって、気分の落ち込みやイライラ、不眠などの症状が出やすくなります。
クランベリーに豊富に含まれるプロアントシアニジンには、自律神経のバランスを整える作用があるとされ、ストレス軽減や睡眠の質向上に役立つと考えられています。
2.老化対策になる
更年期に入ると肌のハリやツヤが失われる、疲れやすいなどの変化を感じることが増えます。クランベリーに含まれるポリフェノールやビタミンCには抗酸化作用があり、細胞の老化をおさえ、肌の健康維持や疲労回復に役立ちます。
3.腸内環境が改善する
更年期になると腸の働きが低下し、便秘に悩む女性も増えます。クランベリーには食物繊維が豊富に含まれており、腸内の善玉菌を増やして腸内フローラを整える効果が期待できます。
【腸内フローラ】腸内に住みつく腸内細菌のこと。ヒトの腸内には数100種類以上、約100兆個存在すると言われている。 |
腸内環境が改善されると便秘解消だけでなく、免疫力向上や肌トラブルの軽減にもつながります。さらに、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは9割が腸内で作られているため、腸内環境が整うと セロトニンの分泌が活性化され、更年期のストレス軽減やメンタルの安定にも役立つとされています。1
4.むくみの改善が期待できる
クランベリーに含まれるビタミンCやプロアントシアニジンというポリフェノールが、血行促進や抗酸化作用をもたらし、むくみを軽減する効果があると考えられています。2
更年期になると、ホルモンの変動が影響してむくみが現れることがあります。とくに体内の水分バランスが乱れやすく、足や顔にむくみを感じる方も少なくありません。定期的に摂取することで、むくみの改善だけでなく、からだ全体の健康維持にもつながります。

5.膀胱トラブルをサポートしてくれる
更年期の女性は尿漏れや頻尿に悩む方も多く、尿漏れにともなう臭いが気になる方も少なくありません。また、頻尿が気になって水分を控えてしまう方もいますが、これも尿の臭いが強くなる原因となります。
こうした気になる尿の臭いに、クランベリーが有効と言われています。クランベリーに含まれる抗酸化・抗菌作用の働きをもつ成分が効果を発揮するためです。
また、クランベリーに含まれるプロアントシアニジンとキナ酸の相乗効果によって、膀胱炎などの尿路感染の予防にも効果的とされています。日本国内でおこなわれた研究でも、50歳以上の女性が就寝前1回クランベリージュースを飲みつづけたことで尿路感染の再発を防いだという結果が得られました。3
クランベリーおすすめの食べ方&飲み方
クランベリーはそのまま食べること以外に、ジュースやサプリメントなどで摂取する方法があります。
クランベリーの摂取方法 | おすすめのとり方 |
そのまま摂取 | ヨーグルトに混ぜて摂取 |
ドライクランベリー | 小腹が空いたとき |
クランベリージュース | 朝食にプラスして摂取 |
サプリメント | 表示された飲み方で |
クランベリーはそのまま摂取すると酸味が強いため、ドライクランベリーやクランベリージュースがおすすめです。クランベリージュースで摂取する場合は1日コップ1杯、ドライフルーツの場合は30g程度を目安にしましょう。
また、より手軽にとりたい方はサプリメントも選択肢のひとつです。
クランベリーには副作用がある?試すときの注意点
クランベリーそのものは果物であり、副作用があるとは一般的には言われていません。しかし、クランベリーの摂取には注意すべき点があります。
糖分の摂りすぎに注意
市販のクランベリージュースやドライクランベリーには砂糖が多く含まれていることがあります。成分表示を確認しながら、糖分のとりすぎに注意して摂取しましょう。
腎臓に負担がかかる可能性
クランベリーにはシュウ酸が含まれているため、腎臓結石のリスクがある方は過剰摂取を避けてください。4
腎臓結石ができてしまうと腎臓の働きが低下し、尿や老廃物がスムーズに排泄されず、思わぬ健康被害につながるおそれがあります。
薬との相互作用
ワルファリン(血液をサラサラにする薬)を服用している方は、クランベリーが薬の作用に影響を与える可能性があります。持病があり日常的に飲む薬がある方は、医師に相談しながら摂取するのが安心です。[4]
クランベリーを上手に活用して更年期対策!
更年期は女性にとって誰もが通過する時期ですが、不調はつらいものです。
しかし、クランベリーという自然の力をうまく活用することで、心身の不調をやわらげ、生活の質を向上させることが期待できます。手軽に摂取でき、生活に取り入れやすいのが大きな魅力です。
ぜひクランベリーを日常的に取り入れて、更年期の不調を改善し、より快適な日々を送ってください。
出典