更年期におならが増える・臭い原因って?対処法も紹介!

40代・50代 人には言えない「おなら」の悩み おならは減らせる?
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「更年期になって、おならがよく出る」

「最近おならのニオイが気になる」

以前は問題なかったのに、更年期になっておならの様子が変わったと感じる人が少なくありません。おならの悩みは、人にはなかなか相談しづらいものです。恥ずかしいからと我慢してしまうと症状を悪化させてしまうことも。

そこで今回は、更年期おならが増えたり臭くなったりする原因や、症状を解消する方法についてお伝えしていきます。

目次

更年期の女性「おならがよく出る」のはなぜ?

40代・50代の女性は体の変化や環境などの影響を受けて、不調を感じる人が多くいます。その一つである「おなら」の増加には次のような原因があります。

女性ホルモンバランスの変動

更年期におならがよく出る原因の一つは、女性ホルモンバランスの変動によるものです。

更年期になると、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌が急激に減少し、それに関連して自律神経も乱れやすくなります

胃や腸の働きをコントロールしているのは自律神経。そのため、更年期は胃腸の動きが低下しやすく、ガスだまりやお腹の張り、便秘などが起こりやすくなるのです。

筋力の低下で勝手に出る

「おならが勝手に出てしまう」という場合は、筋力の低下が関係している可能性もあります。

更年期は、加齢とともにエストロゲンの減少によって筋肉量や筋力が低下しやすくなります1。骨盤や肛門まわりの筋力が低下すると、おならが出ないようにしようと思っても、筋肉がうまく働かずにおならが勝手に出てしまうのです。

ストレス・疲れ

ストレスや疲れが溜まっていると、おならが増える原因になります。ストレスが多いと自律神経が乱れ、消化機能が悪くなったりガスが溜まったりして、おならが出やすくなります

同じように疲れの蓄積は、腸の働きが低下する原因の一つ。そして腸の調子が悪いと、さらに体がだるく疲れやすくなるという悪循環に陥るケースも少なくありません。

食生活などによる腸内環境の悪化

腸内環境のバランスが乱れると、おならの回数が増えたり臭くなったりします

腸内環境が悪くなる原因は、食べ過ぎや飲み過ぎ、食物繊維の少ない食生活、不規則な生活習慣、ストレスなどさまざま。

とくに悪玉菌が増えることで、ガスが溜まりやすくなり、おならが頻繁に出るだけでなくニオイがきつくなるのが特徴です。

臭い?臭くない?更年期のおならの特徴

更年期になると、おならのニオイに変化を感じる人も少なくありません。人によって体質などが異なるので一概にはいえませんが、更年期になっておならが臭くなった、といった悩みをもつ人がいます

その理由は、女性ホルモンや自律神経の影響を受けて腸の働きが低下し、腸内環境のバランスが乱れがちになるため。腸内に悪玉菌が増えることで、臭いガスがどんどん発生してしまいます。また、便秘などで腸に長く停滞した便は、発酵が進んでニオイがきつくなってしまうのです。

おならを減らすセルフケア4選

おならの回数やニオイが気になるときは、ちょっとした工夫をすることで改善につながります。自分にあうセルフケアを取り入れてみましょう。

1.座りっぱなしはNG!体を動かす

デスクワークなどで長時間座りっぱなしでいると、腸への刺激が少ないことからぜん動運動が弱くなり、お腹にガスが溜まりがちになります。

どうしても同じ姿勢で過ごすことが多い人は、たまに立ち上がってストレッチしたり、椅子に座ったまま腰をねじったりしてみましょう

また、ガスが溜まってお腹が張っているときはガス抜きのポーズを試してみるのもおすすめです。

  1. 仰向けに寝転がって、両手で両膝を抱えます
  2. 息を吐きながら、膝を胸に引き寄せます。このとき、可能であれば上体を起こしながら太ももをグッと下腹に押し付けます
  3. 息を吸いながら、膝を少しゆるめます
  4. 2と3の動きを5回ほど繰り返しましょう

2.腸内環境を整える食事

おならの回数やニオイを改善するためには、食事を意識して腸内環境をよくすることも大切です。

乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を多く含むヨーグルト・納豆・ぬか漬けなどの発酵食品をうまく取り入れましょう。

食物繊維オリゴ糖は、善玉菌のエサになり腸内環境を整えてくれます2。水溶性食物繊維は海藻類・野菜類・大麦などの穀類、オリゴ糖はごぼう・玉ねぎ・大豆・バナナなどに多く含まれているので、発酵食品とあわせて摂るようにすると効果的です。

3.自律神経を整える

女性ホルモンやストレスなどによって自律神経が乱れやすい更年期では、日頃から自律神経を整えておくことを意識しましょう。

規則正しい生活質のよい睡眠は、自律神経やホルモンバランスを整えてくれます。また、ウォーキングやヨガなどの軽い運動は、胃腸の働きを改善したりリラックスしたりする効果も期待できるのでおすすめです。

4.《漢方薬・ツボ》東洋医学の力を借りる

お腹が張って苦しいときは、漢方薬やツボ押しを取り入れてみるのも一つの方法です。

漢方薬では大建中湯(だいけんちゅうとう)がおすすめ。お腹を温めることで胃腸の働きを整え、お腹の張りや便秘、おならの量やニオイを軽減してくれます。

天枢(てんすう)というツボは、胃腸の働きを活発にして、便秘やお腹の張りを改善してくれます。おへそから左右それぞれ指3本分外側を、指で軽く押してみましょう。

「更年期のおなら」意外とみんな悩んでいるかも

更年期におならが増えるのは、女性ホルモンや自律神経の乱れなどによって腸の働きが低下し、腸内環境が悪くなりやすいためであることをお伝えしました。

人には言いづらい更年期のおなら」の悩み。しかし、同じような症状を抱えている女性は意外と多いものです。おならの回数やニオイの問題は、セルフケアをうまく取り入れることで対策できますので、我慢し続ける必要はありません。

ただし、お腹の張りやおならの増加は、無意識のうちにたくさんの空気を呑み込んでしまう「呑気症(空気嚥下症)」、過敏性腸症候群や大腸がんといった病気でも現れやすい症状です。セルフケアを行っても改善しない場合やおなら以外にも気になる症状がある場合は、早めに病院を受診してください。

出典:

  1. 茂木ら(2019). 中年勤労女性の閉経前後における生活習慣と関連因子の比較〜性ホルモンとの関連〜. 日本職業・災害医学会会誌, 67(1), 22-29. ↩︎
  2. e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」 ↩︎
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この記事を書いた人

榎本真美子のアバター 榎本真美子 【看護師・保健師】

看護師・保健師
女性の健康総合アドバイザー
薬膳コーディネーター

都内総合病院の婦人科・乳腺科などに勤務後、女性総合診療のクリニックに従事。女性ホルモンと体・心のつながりについて理解を深め、さまざまな患者さんをサポートする。
その後、家族の転勤に伴い海外生活を経験。
健康管理やセルフケアの大切さを実感し、看護師ライターとして健康に役立つ情報発信に努めている。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

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