【質問】プラセンタが更年期の症状に良いと聞きました。本当ですか? プラセンタの治療法と、HRT療法(ホルモン補充療法)の違いを教えてください。また、プラセンタの治療を受けたい場合は、婦人科に行くのでしょうか? それとも皮膚科を受診すれば良いですか?

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質問

プラセンタが更年期の症状に良いと聞きました。本当ですか? プラセンタの治療法と、HRT療法(ホルモン補充療法)の違いを教えてください。また、プラセンタの治療を受けたい場合は、婦人科に行くのでしょうか? それとも皮膚科を受診すれば良いですか?

回答

プラセンタはミネラルやビタミン・アミノ酸・タンパク質・酵素・核酸・脂質や糖質のほか、成長因子や酵素などの栄養成分を含んでおり、代表的な効果として肝機能向上、自律神経調整、ホルモン分泌調節、疲労回復、血行促進、抗炎症、免疫上昇、抗アレルギー作用、活性酸素除去などが挙げられます。 このなかで特に更年期の対策には、自律神経調節作用、ホルモン分泌調整作用があげられます。

プラセンタ注射薬は、更年期障害治療において保険適応が認められています。 医療機関で行うプラセンタ注射薬は「ヒトプラセンタ」で、皮下や筋肉に注射を打ちます。 症状によって個人差はありますが、一般的には2週間~1か月に1回の頻度で治療を行い、ホットフラッシュや多くの不定愁訴を改善することが期待できます。日本の医療機関で使用されるヒトプラセンタは、「メルスモン」と「ラエンネック」ですが、更年期治療薬として保険適応が認められているのはメルスモンです。プラセンタ注射薬は、ヒトの胎盤を原料とし、製造工程で取り除けない未知のウイルスや病原体の存在の可能性を完全に否定はできず、感染症などのリスクがゼロとは言えませんが、これまで日本でのプラセンタ注射薬による感染症の報告はありません。

他にも、プラセンタを有効成分とするサプリメントやドリンクが開発されています。 サプリメントやドリンクには、ヒトではなく豚や馬の胎盤が使用されています。 現在、様々なプラセンタ商品が発売されていますが、一般的に、添加物や成分含有量など品質の違いを比較することが難しいため、公益財団法人日本健康・栄養食品協会(JHNFA)で品質の企画基準を設けています。その基準を満たすプラセンタ製品を選択することを推奨します。

プラセンタ注射薬はまだまだ日本では病院での取り扱いが少なく、一般的にはクリニック・開業医で取り扱っていることがほとんどです。産婦人科、皮膚科、美容外科、内科などで対応していますが、対応医療機関は少ないため、受診前に一度問い合わせすることをお勧めします。

(C)Adobe Stock

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この記事を書いた人

加藤智子のアバター 加藤智子 【監修医師】

日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医
日本医師会認定産業医
日本抗加齢医学会認定専門医
NPO法人女性と加齢のヘルスケア学会更年期カウンセラー
検診マンモグラフィ読影認定医
日本気象予報士
食生活アドバイザー、他

浜松医科大学医学部医学科卒業。 妊娠や子育て、不妊治療、婦人科疾患など女性の一生をサポートし不安や悩みに応えるべく、多様な資格を活かしたトータルケアを目指し活躍中。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

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