アーユルヴェーダ的秋〜冬の過ごし方(ヴァータ編)
〜 今回はアーユルヴェーダ的秋から冬の過ごし方(ヴァータ編)をお届け。起こりやすい症状、おすすめの食事、ヴァータと更年期の関係についてもご紹介します〜
少し肌寒くなってきて、秋を感じる季節になりましたね。これからの季節に乱れやすいドーシャについてお話ししていきましょう。
《ヴァータについて》
ヴァータとはアーユルヴェーダにおいての3つのドーシャ(体質)のひとつ。
アーユルヴェーダでは私達の体、精神、自然界を空・風・火・水・地の5つの元素から構成されていると考え、この5つ元素の組み合わせによって「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」という3つの体質に分けられます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ヴァータとは
ヴァータは空と風のエネルギーを持ち、主に風のエネルギーが優位となっています。
- 性格
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機敏、活発、理解力、順応性あり想像力豊か
飽きっぽい、ストレスを受けやすい、緊張しやすい
- 体質
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便秘しがち、冷え性、寒がり、不眠、乾燥肌、頭痛、高血圧
肩こり、生理痛
- 体型
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痩せ型で小柄、骨格が華奢、太りにくい
秋〜冬の季節(ヴァータ)に起こりやすい症状とその原因とは
秋〜冬にかけて乾燥する季節、手足も冷たくなり、特にヴァータが司っている足回りが冷えやすく、浮腫みやすくなります。
症状
・便秘
・腹部膨満
・不眠
・感覚器官の機能低下
・めまい
・冷え
・突くような痛み
原因
・苦味、辛味、渋味、粗く軽い成分を過剰に摂取
・乾燥した食べ物の摂取
・不規則な食事
・前の食事が消化されていない状態で食事をする
・断食
・自然の衝動を抑制
・深夜まで起きている
・冷たいものの取りすぎ
・考えすぎたり、ネガティブな感情がある
秋〜冬の過ごし方とヴァータが過剰になった時の対処法
ヴァータが過剰になった時に大切なのは、乾燥させない、冷やさない、ストレスをためない、規則正しい生活を心がけることです。
甘味、酸味、塩味を摂取する
ヴァータが過剰になっている時に取りたいラサ(味)は甘味、酸味、塩味です。
ピッタのところでも紹介しましたが、過剰になっている時こそ、その味(苦味、渋味、辛味)を好んで摂取したくなります。そのままそのラサだけを多く摂取することにより悪化させてしまう恐れがあります。
ヴァータの天敵は「冷え」と「乾燥」
ヴァータの天敵、冷えと乾燥は体の中から起こりやすく、それが便秘や抹消冷感の原因となります。
そのため、消化の良い食事、規則正しい時間で摂取する、オイルなどで炒めたり、蒸したりして温かい状態で調理されたものを摂取する、また、お風呂に浸かり全身を温める、お風呂前後のオイルマッサージなどが効果的です。
なるべく同じ時間帯に起き、寝ること。夜更かしはせずに、夜間は癒しの効果があるアロマ(ラベンダーなど)を焚いて、睡眠の質を上あげるようにしましょう。
これからの時期、どんな食事を摂るのが良い?
穀物、根菜類、乳製品、豆類など重たい質の食べ物を摂取すると良いです。
また、適度な油はヴァータにとって必要なため質の良い油で調理する、もしくは蒸して野菜本来の味をそのまま摂取することがおすすめです。
また、ながら食べではなく、食事の時間をきちんと取ることが一番大切です。
オススメ料理
・野菜スープ
・鍋
・シチュー
・野菜炒め
・キチャリ
・煮物
・お米
ヴァータと更年期
3つのドーシャの中でも特にヴァータは女性ホルモンの乱れに大きく影響しやすいと言われています。
次から次へと物事が移り変わる時代に、風のエネルギーであるヴァータが増えやすく、常に時間に追われているようなストレスの多い生活が、更年期の不調に大きく関係してきます。
本来20〜50代は火のエネルギーであるピッタが高く、エストロゲンの分泌が活発な時期です。しかし、その時期にヴァータが増えすぎてしまうと若年性更年期障害も起こりやすくなります。
それでは、ヴァータ体質の人が起こりやすい症状をみていきましょう。
ヴァータドーシャの人が起こりやすい症状
・高血圧
・耳鳴り
・めまい
・不安症
・不眠
・性欲減退
・膣の乾燥
・便秘、下痢を繰り返す
対処法
・瞑想(自分と向き合う時間を作る)
・メンタルアーマ(マイナス感情)を溜めない
・習慣を身に付ける(規則正しい生活)
・呼吸法、ゆったりとしたヨガ
ヴァータのエネルギーをコントロールすることで、行動力、発想力が発揮できます。
疲れたなと感じた時が過剰のサイン。その時は自分を休める時間を十分に取り、バランスを整えてこの冬を乗り越えていきましょう!