体の中から美しく 輝いてる人はどんな人? 健康に向かうために知っておきたい アグニの力(消化力)とは

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私たちが普段摂取している食べ物は、胃腸の運動により、消化、吸収、排泄をおこなっています。しかし、胃腸の働きが低下すると、膨満感、胸焼け、食欲不振など様々な症状が現れます。

なぜ、胃腸の働きが低下する消化不良を起こすのでしょうか? アーユルヴェーダの考え方で説明していきます。

目次

食物の消化吸収を担う「アグニ」とは?

アグニとは火を意味し、食物の消化吸収を担う消化活動のような火を指します。

火をイメージしてみてください。火を保つには、かき立てたり、燃やす燃料を与えたり、面倒を見てあげる必要があります。火に砂をかけてしまえば火は消えてしまったり、弱まって煙が立ち込めます。

でも面倒をみてあげれば、再び火を起こすことができます。逆に燃料を与えすぎれば火が大きくなりすぎてしまい、それもまた問題になります。

消化の火を理解して、一人ひとり異なる自分自身の消化の火の状態を把握することがとても大切です。

アグニが低下した時に出てくる症状

3つのドーシャ(体質)では、ヴァータが優勢な方は他のドーシャに比べると若干アグニが弱い傾向にあります。ピッタ体質の方は強めカパはピッタよりは時間がかかります。

ドーシャのバランスが取れている状態の時はアグニも正常に機能しているが、バランス状態に何らかの障害が起こるとアグニの機能障害が起ります。

ではアグニが低下した時に現れる症状をみていきましょう!

便秘

1日1回排便がなければ便秘と言えます。体質によって多少変わりますが1日2〜4日排便をすることが理想です。

ガス(おなら)

食後におならが出るのは健康ではありません過剰なガスは食べ物が与えてくれる栄養を吸収するのを妨げ、同化することができません。

1日を通してガスっぽい、食後におならが過度に発生するなどの症状は問題が起きている証拠です。消化の火が衰えているか、食べ方や食べているものに問題があることが原因です。

その他、食欲不振、過剰な食欲、倦怠感、重苦しさ、心が鈍る、血行が悪い、汗をかきにくい、体臭、免疫力低下などこれらの症状が慢性化してくると病気に繋がっていきます。

アグニが低下する原因

アグニが低下する原因はドーシャの乱れからきます。ドーシャが整っている時はアグニも正常に働いていることが多く、食生活や環境、精神の全ての乱れがドーシャの乱れ=アグニの低下につながります。

ドーシャの乱れの原因は単に食べ物だけではありません。感情のコントロールができなくなったり、怒りや悲しみ、不安などのマイナス感情が、ドーシャのバランスを崩す原因にもつながるのです。

具体的に例をいくつか挙げてみます。

冷たい食べ物の摂取

液体を食事中や食べ直後に大量に摂取する

揚げ物、砂糖を含んだ食べ物を多く摂取している

精製食品の摂取

重たい質の食べ物の食べ過ぎ

充分に噛んでいない

不規則な睡眠パターンや食生活

運動不足/運動をしない

生理的欲求の抑制

嫉妬、怒り、混乱、痛み

以上のような状態がアグニが乱れる原因になります。

アグニが乱れ続けるとどうなる?

アグニの力は弱くても、強くてもよくありません。そして、ほとんどの病気の大本の原因は乱れたアグニです。アグニが正常に働けば食べたものは消化され、必要な栄養素が適切な場所へ運ばれ、私たちの体を養います。また、不要なものは、尿・便・汗となり体外へ排出されます。

しかし、アグニが乱れた状態が続くと十分な消化ができず、未消化物(アーマ)として体に蓄積されます。体内に蓄積されたアーマは体の経路を詰まらせ、様々な機能を阻害し、最終的に病気を引き起こすことになります。

アグニが正常に働くことは、健康の維持、病気の治療においても不可欠です。

どんなに良い食べ物や薬を摂取しても、正しく消化されなければそれも毒となってしまいます。

だからこそ、体がどう反応しているか、日々の消化の火を観察し、消化不良を感じた時に早めにに消化力を正常に戻すこと、消化の火を常に一定に保てるような生活を意識することが大切です。

アグニのバランスを保つために

アグニのバランスを保つためには、具体的に下記のことを実践するようにしてみてください。

規則正しい生活をする

適度な運動

白湯をこまめに摂取する

・固形物は最低20回しっかり噛む

・一つ前に食事が完全にに消化されるまでは食べない(お腹が空いてから食べる)

・食べる時は座って食べ、気を散らすものを最小限にする

静寂の中で食べる 軽い音楽はOK

・食事を始める前に、内側からリラックスする

消化を助けてくれるスパイスを使って調理する

プラーナ(エネルギー)を目覚めさせるために軽く調理する

許すことを実践、古い怒りを精算し、内側からの抵抗を手放す

自己受容を実践する

フレッシュジンジャーティー(生姜茶)を飲むこともおすすめ

生生姜をみじん切りにしたもの小さじ1/8〜1/4くらいにライムまたはレモンを2,3滴絞り、ひとつまみのミネラル塩を加えます。

数分間そのままにして、食事の10〜20分前に食べます。口に入れたら完全に咀嚼されるまでしっかり噛んだら飲み込みます。

フレッシュジンジャーティーを食事前に飲むと、アグニを刺激してくれます。

健康で輝きがある人はオージャスが巡っている?

オージャスは私たちの活力素であり、至福感でもあります。

オージャスは心臓のあたりに宿っている黄色の液体で、体中を巡っていると言われています。「柔らかい、ひんやりしている、安定している、なめらか」これらがオージャスのイメージです。

オージャスが体を巡っている時、次のような特徴が出てきます。

熱意がある

力強い

叡智を利用可能にできる

目がきらきらしている

肌に輝きがある

免疫力が高い

逆にオージャスが足りないと、風邪を引きやすい、病気になりやすい、疲れやすい、頭がボーッとする、強い疲労感を感じるなどの症状を感じます。

オージャスを強く、増やしていくために必要なこと

オージャスに最も重要なのは今までお話してきたアグニです。正常なアグニなしではオージャスは生成されません。

オージャスを増やしていくことに必要なこと

夜22時までに睡眠する、また充分な睡眠を取る

毒素を避ける薬、アルコール、環境汚染物質など)

・程々に太陽や風にあたる

長引くストレス過度なストレスは避ける

物事の解決策を見つけるようにし、視点変えることに柔軟でいることは長期の過度のストレスを回避する術です

アグニがしっかり働き、自然と共生していることでオージャスはどんどん貯蓄されていきます。私たちが必要な時に守ってくれて、定期的に再生させることが可能です。

オージャスは私たちにとって必要不可欠です。生まれてから死ぬまで、毎日摂取する食べ物、良いものを取り入れる前に、自分に問いかけてみてください。健康で体の中から美しくいるために必要なことを教えてくれます。

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この記事を書いた人

MAMIのアバター MAMI 【アーユルヴェーダ講師】

アーユルヴェーダ講師
セラピスト/ヨガインストラクター
看護師
シータヒーリング プラクティショナー

看護師として勤務した後、趣味だったヨガを深めるためにRYT200時間を受講。ヨガを学ぶ中でヨガの奥深さを知りヨガの道へ。その後アーユルヴェーダと出会い看護師時代にあった疑問が解消されていくことをきっかけにアーユルヴェーダ講師、セラピストコースを修了。現在はフリーランスとしてレッスン、パーソナルを開催。
22年9月に『アーユルヴェーダサロンsodashi』を開業。

このコンテンツは、病気や症状に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法や専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証するものではありません。

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