体重増加が止まらない40代男性の原因は?対策と受診目安を紹介

体重増加が止まらない40代男性のなかには、「食べる量は変わっていないのに太る」「以前と同じ生活でも体重が落ちない」と悩む方もいるでしょう。
40代男性の体重増加には、食事・運動・睡眠などの生活習慣だけでなく、加齢による変化や男性更年期、病気、服用中の薬が関係することもあります。
ただし、体重が増えたという理由だけで男性更年期とは判断できません。
この記事では、考えられる原因や見直したい生活習慣、医療機関を受診する目安をわかりやすく解説します。
体重増加が止まらない40代男性に考えられる原因|中年太りとの関係

一般に「中年太り」と呼ばれる40代以降の体重増加には、食事や活動量の変化だけでなく、加齢、男性ホルモン、病気、薬剤など複数の要因が関係します。
食事や飲酒による摂取エネルギーの増加
食事量が変わっていないつもりでも、間食や夜食、甘い飲料、飲酒などにより、1日の摂取エネルギーが増えている場合があります。1)
外食や飲み会の機会が多い方は、料理の量だけでなく、アルコールやつまみから摂取するエネルギーにも注意が必要です。2)
摂取エネルギーが消費エネルギーを上回る状態が続くと、余った分が体脂肪として蓄積され、体重増加につながります。1)
仕事や家庭のストレスをきっかけに、間食や飲酒が増えていないかも振り返ってみましょう。
運動不足や加齢にともなう筋肉量の減少
デスクワークが増えた、車で移動するようになったなど、生活の変化によって活動量が減ると、1日の消費エネルギーも少なくなります。3)
また、加齢や運動不足にともなって筋肉量が減ると、基礎代謝量の低下にもつながります。
体重が増えたときは加齢だけに原因を求めず、日常生活で体を動かす機会や食事量が変化していないかも確認することが大切です。
男性更年期とテストステロンの低下
LOH症候群(男性更年期障害)は、加齢やストレスにともなうテストステロンの低下によって症状が現れる状態です。
テストステロンの低下は筋力低下や内臓脂肪の増加と関連し、肥満もテストステロンを低下させる要因になります。
またLOH症候群では、全身の倦怠感、性欲や勃起機能の低下、筋力低下、集中力低下など、さまざまな症状がみられます。4)
ただし、体重が増えたという事実だけではLOH症候群と判断できません。体重増加以外の症状もある場合は、男性更年期の可能性もあります。

病気や薬剤の影響
体重増加の背景に、病気や薬剤の影響が隠れていることもあります。
たとえば、甲状腺機能低下症の症状は、体重増加、疲労感、むくみ、寒がり、便秘などです。5)
また、心不全などでは、体脂肪ではなく体内にたまった水分によって、むくみとともに体重が増える場合があります。6)
副腎皮質ステロイド薬や一部の向精神薬などには、体重増加をきたすものがあります。7)
服薬を始めた時期や薬剤を変更した時期と体重の変化が重なる場合は、自己判断で中止せず、処方医または薬剤師に相談してください。
体重増加に悩む40代男性が見直したい生活習慣

急激な体重増加や気になる症状がなければ、まずは食事、活動量、睡眠を振り返りましょう。
体重はできるだけ同じ時間・条件で定期的に測り、変化を記録することも大切です。2)
食事・間食・飲酒の量と内容
食事内容を定期的に記録することは、体重減少に有効とされています。2)
食事だけでなく、間食や飲酒も記録し、摂取量を振り返りましょう。
夜食、甘い飲料、菓子類、揚げ物などのつまみを頻繁に摂っていないか、飲酒は1回の量と頻度の両方を振り返りましょう。
忙しくて外食が多い方は、野菜やたんぱく質が不足しないように心がけることも大切です。
すべてを一気に変えようとせず、甘い飲料を水やお茶に変える、飲まない日を設けるなど、続けられることから始めてください。極端な食事制限は避けましょう。1)


運動・日常生活で活動量を増やす工夫
身体活動には、ウォーキングや筋力トレーニングなどの運動だけでなく、通勤、仕事、家事など日常生活で体を動かすことも含まれます。3)
一駅分歩く、階段を使う、座りっぱなしを避けるなど、取り入れやすい工夫から始めましょう。
厚生労働省のガイドでは、成人に対して、歩行または同等以上の身体活動を1日60分以上、息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上、筋力トレーニングを週2~3日行うことを推奨しています。3)
無理のない範囲で今より少し多く体を動かすことが大切です。持病や関節の痛みがある方は、事前に医師へ相談してください。
睡眠習慣の改善
睡眠不足は、肥満を含む生活習慣病と関連します。8)
成人では個人差を考慮しながら6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保し、就寝・起床時刻をできるだけ一定に保ちましょう。
就寝直前の食事や飲酒を控え、日中に体を動かすことも睡眠の改善に役立ちます。
大きないびき、睡眠中の呼吸停止、強い日中の眠気がある場合は、睡眠時無呼吸症候群が隠れている可能性があるため、医療機関への相談も検討してください。
体重増加で医療機関を受診する目安

体重の増え方だけでは、原因を特定できません。
ただし、体重の増え方や同時に現れる症状は、受診の必要性を考える手掛かりになります。
短期間で急に体重が増えた場合や、むくみをともなう場合は、体脂肪ではなく体内にたまった水分が影響している可能性があります。早めに医療機関を受診してください。6)
むくみ、息切れ、動悸、強い疲労感、寒がり、便秘などが続く場合は、生活習慣による影響だけでなく、それ以外の病気が隠れていることもあります。5),6)
性欲や勃起機能の低下、気分の落ち込み、意欲の低下などをともなう場合も、医療機関への相談を検討しましょう。4)
健康診断で血圧、血糖値、脂質、肝機能などの異常を指摘された場合や、生活習慣を見直しても体重が増え続ける場合も受診の目安です。
基本的な相談先は内科ですが、男性更年期を疑う症状がある場合は、泌尿器科やメンズヘルス外来でも相談できます。

服薬を始めた時期や薬剤を変更した時期と体重の変化が重なる場合は、自己判断で中止せず、処方医または薬剤師に相談してください。
体重増加が止まらない40代男性は生活習慣の見直しから始めましょう

40代男性の体重増加には、食事や活動量、睡眠などの生活習慣だけでなく、加齢、男性更年期、病気、薬剤などが関係する場合もあります。
年齢のせいと決めつけず、まずは体重の推移を記録し、食事、間食、飲酒、活動量、睡眠を振り返りましょう。すべてを一度に変えようとせず、続けられることから始めるのがポイントです。
短期間で急に体重が増えた場合や、むくみ、息切れ、寒がり、便秘、性機能の変化などがある場合は、生活習慣だけの問題と考えず、医療機関へ相談してください。

出典
3. 厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023
4. 日本泌尿器科学会・日本メンズヘルス医学会|LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き2022






