更年期にまぶたがピクピクするのはなぜ?考えられる原因と対処法

ふとした瞬間に、まぶたがピクピクと勝手に動いて気になる……そんな経験はありませんか?
「疲れているだけかな?」と放っておきがちですが、実はその症状、更年期特有の体の変化が関係しているかもしれません。
40代・50代の更年期世代は、ホルモンバランスや自律神経の影響で、原因がはっきりしない不調が重なりやすい時期です。その影響は全身に及ぶため、目やまぶたといった、一見関係なさそうな部位に症状が出ることもあります。
この記事では、更年期にまぶたの痙攣(けいれん)が起こりやすくなる理由や考えられる原因、そして今日からできる対処法について解説します。
まぶたの痙攣とは?よくある症状と特徴
自分の意思とは関係なく、まぶたの一部がピクピクと動く症状は、医学的には「眼瞼(がんけん)ミオキミア」と呼ばれるものが一般的です。
主に片方の目の、下まぶたに起こることが多く、鏡で見ても分からない程度の微細な動きから、動きがはっきり分かるものまで程度はさまざまです。数秒から数分で治まることもあれば、数日間断続的に続くこともあります。
多くの場合は一時的なもので、目を休めることで自然と治まります。
更年期にまぶたの痙攣が起こりやすくなる理由
40代・50代の更年期世代は、まぶたの痙攣が起こりやすい時期でもあります。主な理由を見ていきましょう。
女性ホルモンと自律神経の乱れ
更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少します。脳はホルモンを出すように指令を送り続けますが、卵巣が十分に応えられなくなることで、調整役である自律神経のバランスが乱れやすくなります。
まぶたの筋肉そのものは主に顔面神経によって動いていますが、自律神経の乱れによって神経が過敏になると、筋肉が不随意に収縮しやすくなり、痙攣が起こると考えられています。
ドライアイ
エストロゲンには、目の潤いを保つ働きもあります。そのため、更年期以降は目の粘膜や涙の量が減少し、ドライアイになりやすい傾向があります。
目が乾燥すると、目の表面が傷つきやすくなったり、まばたきの回数が無意識に増えたりして、目の周りの筋肉(眼輪筋)に過度な負担がかかります。これが刺激となり、痙攣を誘発することがあるのです。
疲労・睡眠不足・ストレス
更年期は、ホットフラッシュや発汗などの症状により、睡眠の質が低下しがちです。また、子育てや介護、仕事の責任など、ライフステージ的にも多忙でストレスを抱えやすい時期でもあります。
慢性的な睡眠不足やストレスの蓄積は、目の神経や筋肉を緊張させ、痙攣を引き起こす大きな要因となります。

注意が必要な場合も?更年期以外に考えられる原因
まぶたの痙攣は女性ホルモンなどの影響以外にも、日常生活の習慣や、別の病気が隠れている可能性もあります。
疲労や目の使いすぎで起こる一時的な痙攣
現代生活で最も多い原因の一つが 眼精疲労 です。スマートフォンやパソコンの画面を長時間見続けると、ピントを調節する筋肉が凝り固まってしまいます。ブルーライトの刺激や、集中してまばたきが減ることも重なり、目の周りの筋肉が疲弊してピクピクと痙攣することがあります。
まれに注意が必要なケース
単なる疲れ目だと思っていたら、治療が必要な病気が隠れていることもあります。以下のような病気かなと思ったら、なるべく早めに医療機関を受診しましょう。
- 眼瞼痙攣(がんけんけいれん): 脳の回路の故障により、まばたきがうまく制御できなくなる病気です。「まぶしい」「目が開けにくい」といった症状から始まり、進行すると自力で目を開けるのが難しくなることがあります。
- 片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん): 血管が顔の神経を圧迫することで起こります。最初はまぶたから始まり、次第に頬や口元へ痙攣が広がっていくのが特徴です。
今日からできる!まぶたの痙攣対策・セルフケア
一般的なまぶたの痙攣であれば、生活習慣を見直すことで改善が期待できます。まずは以下のケアを試してみましょう。
目と体を休ませるケア
何より大切なのは「目を休めること」です。
- ホットタオルで温める:目元を温めると血行が良くなり、筋肉の緊張がほぐれます。また、涙の油分が出やすくなるため、ドライアイ対策にも効果的です。
- スマホやPCから離れる時間を:作業の合間に遠くをぼんやり眺めるなど、ピント調節筋を緩める時間を作りましょう。
カフェイン・アルコールの摂り方を工夫する
カフェインには神経を興奮させる作用があり、過剰摂取は痙攣を悪化させる可能性があります。コーヒーやエナジードリンクを飲みすぎている場合は、ノンカフェインのものに切り替えてみましょう。
また、アルコールも睡眠の質を下げたり神経に影響を与えたりするため、症状がある時は控えめにすることをおすすめします。
生活リズムを整える
自律神経の乱れを整えるために、規則正しい生活を心がけましょう。夜はぬるめのお湯にゆっくり浸かってリラックスする、寝る直前はスマホを見ないなど、良質な睡眠をとるための工夫を取り入れてみてください。十分な睡眠は、目と脳の疲労回復に最も効果的です。
受診の目安|こんな時は医療機関で相談を
セルフケアを続けても改善しない場合は、眼科を受診しましょう。特に以下のような症状がある場合は、他の病気が隠れている可能性があるため早めの相談をおすすめします。
- 痙攣が数週間〜1ヶ月以上続いている
- 痙攣が頬や口元など、他の部分に広がっている
- 目が開けにくい、またはまばたきが意図せず増える
- まぶしい光を極端に辛く感じる
- 視力の変化や顔のしびれを伴う
体験談「様子をみていいと分かって安心しました」
49歳のしのぶさん(仮名)は、片側のまぶたが断続的に痙攣する状態が続き、「更年期のせいなのか、それとも別の原因があるのか」と不安を感じていました。疲れやすさも重なり、思い切って眼科を受診。
診察では、緊急性の高いものではないこと、生活リズムや更年期による体調変化が関係する可能性について説明を受けました。はっきりした原因が断定されたわけではありませんが「今すぐ心配する状況ではない」と言われたことで、過度に不安を抱え込まずに済んだそうです。
「受診したことで、様子を見る判断ができたのはよかった」と話しています。
まぶたの痙攣はケアでやわらぐことも
この記事では、女性ホルモンの減少や自律神経の乱れ、ストレスや疲労などが、まぶたの痙攣を引き起こす要因のひとつであることをお伝えしました。
まぶたの痙攣は不快な症状ですが、まずは焦らず、目をゆっくり休めてご自身をいたわってあげてくださいね。
ただし、症状が長く続く場合や範囲が広がる場合は、無理をせず専門医に相談しましょう。
参考






